人はいつから「境界」を作り始めたのだろうか。
家と外、仕事と休息、朝と夜。
私たちの生活は、
目に見えない境界に囲まれている。
内と外、光と影、日常と非日常。
けれども、境界が曖昧になったとき、
新たな気づきがあるかもしれない。
例えば、朝の光がカーテンの隙間から差し込み、
部屋の中に溶け込む瞬間。
あるいは、外の風がふと窓を抜けて、
部屋を通りすがるとき。
この部屋は、まさにそんな「境界」を柔らかくする場所。
町家の格子のような玄関扉を開くと、
すぐ室内に入るわけではない。
まず、土間バルコニーという半屋外のエリアがあって、
その次に室内へと入る。
土間バルコニーの使い方は自由。
趣味のガジェットを並べてもいいし、
植物を置いて自分だけのオアシスにするのもいい。
室内も、仕切りを極力減らしている。
自然光を生かしたつくりで、
外の世界と接しながらも、
自分だけの空間に戻るような感覚。
そして一面はガラス張りで、
土間バルコニーがよく見える。
土間がつなぐ内と外。
その曖昧な境界の中で、
新しい暮らしが見つかるかも。