Simple is best.

 

Simple is best.

って、

”もうこれ以上削るものがない”

状態のことだとか。

 

取材でここを訪れて、

”玄関”というにはあいまいな境界で

シューズを脱いで顔を上げたとき

 

目の前に広がるスカッと白い空間に

「あら、なんにもない。」

って思わず声が出てしまった。

 

リノベーションによって

真ん中にあったゾーニング(区画)を取り払い

さえぎるものが無くなった空間。

 

この「なんにもない」空間こそが

「KAWARAMACHI PLACE」201号室の

素晴らしいところ。

 

ひんやりとした白壁にかこまれて

ラグだけ敷いて寝転がってもいい。

天井も真っ白だから

邪魔するものは何もない

ただただ集中力を高めて

案を練るもよし。

簡素なテーブルを置いて

作業に没頭するもよし。

 

そしてふと気持ちが途切れた時に

窓のブラインドを上げれば

パッと黄色い隔板が目に入り

一気に気分の切り替えができる。

 

お向かいがお寺なのもイイ。

窓から見えるのは、京都の日常。

瓦屋根の趣にホッと一息。

すみっこの小さいキッチンは

コーヒーを淹れるぐらいならちょうどいい。

 

これ以上ないほど削られて、

残ったものが本当に必要なもの。

Simple is best. だからこそ

なにを加えるかはあなた次第。

 

駅近なのに街中の喧騒から少し離れた立地が

ワークスペースやセカンドハウスにおすすめ。

近所に銭湯やコインランドリーがあるので

住居としてゆったり使うのも素敵かも。

 

ちなみに5階の北側がルーフガーデンになっていて

ハーブがわんさか植えられている。

ここも素敵なポイントなので

内覧されるならぜひ見に行ってみて。

 

心解く。

【一言では訳せない言葉】

というのは世界中の言語にある。

例えば、日本語なら「わびさび」とか。

 

この部屋のテーマは、Hygge(ヒュッゲ)という単語。

北欧の、とくにデンマークの言葉として知られている。

 

―― Hyggeとは、

 

例えば冬なら、キャンドルを灯した部屋で

暖かい飲み物を入れたマグと、

肌触りの良いブランケット。

 

夏なら、木漏れ日がきらめく中で

ピクニックやバーベキュー

氷がカランと鳴るタンブラー。

 

そして大切な人と、穏やかな会話をする心地よさ。

そんな感覚のことを言うそうだ。

 

北欧の長い冬、部屋で過ごすことの多い環境で

自然と生まれた言葉かもしれない。

 

日々の忙しさから離れた、人生の中のささやかな幸せ。

穏やかで、暖かな幸福感。

それを大切に、大切に包み込んだ言葉。

 

外国語で一言に訳すのは難しいけれど、

皆、この感情には覚えがあった。

それで今日には、Hyggeは世界に広まった単語となった。

 

そしてここ、太秦にもHyggeを一粒。

 

白を基調とした北欧テイストのインテリア。

居心地の良い空間のために、こだわりを散りばめた。

 

シンプル・モダンでいて、どこか懐かしい。

 

お気に入りの本を読みながら過ごす時間、

キッチンで丁寧に淹れたコーヒーを味わう瞬間。

 

何でもないような日常が、こころをほどく。

 

未来へ、ツナグ。

新築当時は、

いわゆる風呂無しアパートだった。

それは時代が求めたニーズ。

しかし、時は過ぎ、

その役割を全うした今、

リノベーションによって、

アトリエやオフィスとして、

アーティストやクリエーターの活躍の場として、

歩み続ける道を選択。

新たな時代が求める姿へ、

生まれ変わった。

 

今回の企画をされた方、設計者、

そして、それを形にする大工さんたちの想いを綴らせていただくと、

詩的(私的)研究所として、お寺のような場所を作りたくなった。

効率や合理性追求への疑問、

人の豊かさや創造性が求められる時代に、

それらの種や根を育てる箱として、

この物件を作る、と。

時代を超えて、創造性が絶えず生まれる畑として、

存在し続けて欲しいと願う、と。

素晴らしいと思います。

そして、きっと、

この想いは未来にわたって、

現実のものとなっていくのではないか、

と思います。

間違いない、でしょ。

 

こんな想いで作られた物件。

素敵じゃない訳ない。

それでは。

広さによって選べる10の個室と、

共用の打合室、シャワー室、トイレを完備。

角部屋は2面に窓があり、

いっぱいの光と、風を取り込む。

1階の床は、土間仕上げ。

外部はぐるりとウッドデッキが囲み、

各部屋の境界には稼働できる柵を設置。

大きな絵画や道具などの搬入の際には、

ここから可能だ。

さすがの気遣い。

 

2階の床は、無垢フローリング。

高い天井には、

大きな梁がその姿を現し、

土壁とともに、

空間のアクセントとなっている。

こんな、

とっても、素敵な空間です。

とっても、気持ちの良い空間です。

 

歩んできた道程は、

建物の記憶の中で、これからも生き続ける。

様々な想いをのせて、

新たな入居者とともに、

まだ見ぬ未来への道を、

歩み始める。

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1階図面

 

2階図面

2階図面

 

さわやかな風そよぐ。

最近ね、

ちょっとディープな物件も多かったから、

今回は一転。

心にそよぐ、さわやかな風のような、

かわいい物件をセレクト。

 

「プチ」リノベーション、

っていう表現がしっくりくるお部屋。

床をパインの無垢材、

キッチンはシンプルなものに変更。

お風呂やトイレはそのまま。

洗濯機だってベランダ置き。

で、

一番の魅力は、

壁一面に設置した可動棚。

本棚として使ってもいいし、

雑貨とか観葉植物とか、

好きなものをディスプレイしてもいい。

一部は、デスクとしても使えるように出幅もある。

そう、毎日の暮らしに、

ちょっとした楽しみを持って住んでもらいたい、

そんな想いから作ったお部屋です。

 

ねっ、さわやかでしょ。

肩ひじ張らずに、

しなやかに住める、

「プチリノベ」物件。

いいんじゃない。

このまちに住んだなら。「雪の日」編

本社3階から見た、北大路堀川の交差点

全国的な大寒波により、京都でもよく雪が降る冬となりました。

ここまで降るのは、京都市内では珍しい方かもしれません。

寒くて外出が嫌になりますが、名所古刹に写真を撮りに来るひとがたくさんいるのは、京都の雪の日ならではといいましょうか。

そんな2025年2月某日、広報担当として名所古刹「じゃない方の」京都を撮影しました。

京都の雪の日、日常風景の方。

場所は北区紫野、北大路堀川の交差点あたり。

要は、寒いし運転もしたくないので会社の周辺で済ませたということです。

フラットエージェンシー不動産部

町家、古民家と雪はよく合います。年に数度あるか無いかのレアな光景。

写真の建物は、昔は自転車店でした。それを改装し、今は弊社のオフィスとなっています。

Googleストリートビューなどで昔の姿を見ることができるのですが、まさに生まれ変わったという感じです。

ここだけではなく、京都の和モダンな町家は、何かしら「前職」をもっていることが多いです。

ところで、写っているのはフラットエージェンシーの社員。

「こんなん撮ってもおもんないでしょ」と言っていましたが、いやいや、こういう自然な光景がいいんですよ。

 

雪国じゃない街の雪景。

観光都市の、観光地じゃないところ。

そんな北区紫野、北大路堀川交差点のあたりの「雪の日」でした。

 


(比較的)近くの物件の記事▼

1986ハウス episode2。

身も心も軽やかに。

 

1986ハウス episode2。

 

あの「1986ハウス。」で、

新たなリノベーションルームが完成。

 

最初から言います。

カックイイですよ。

(実は、これ言ってみたかったんです。照)

 

もっと気軽に、もっと身軽に。

味わいたい、おしゃれなお部屋。

ひとり暮らしですもん、

約7.9帖もあれば、充分、充分。

いくつか観葉植物を置けるなら、

もうそれで満足。

 

なんて言ったって、良い前例がありますもので。

天井や南側の壁面は

既存を解体、素地を現す。

ざらっとした質感。

手をすべらせて、何度も触りたくなる。

差し込む光だけで過ごしたい。

だって、電気を付けてない方が

素材をそのまま体感できるから。

床はナラの無垢材フローリングに新調。

ユニットバスだって、

レトロな味が出てるから良いでしょ。

 

ただ寝に帰る部屋なんてイヤ。

けどそんなそうそう借りられないじゃない。

これくらいがちょうどいい。

 

ここはやっぱり、

師匠の結びを受け継ぎたいと思います。

 

昭和から、平成。そして、令和へ。

この“時代の変わり目”に、

いざ、見参です。

僕がほっとする場所。

「アザレアコーポ」に

引っ越して初めての日曜日。

 

荷解きの続きをしよう。

とはいっても、

大した量の荷物は持ってこなかったから、

あっという間に終わってしまいそうだ。

終わったら何しよう?

 

この辺りは本当に緑が豊か。

通勤に便利と思って地下鉄沿線を選んだけど、

まわりの建物が低いから山がよく見える。

玄関を出ると比叡山、

すぐ裏には、あの五山の送り火の「法」の文字。

空もとても広い。

高野川もすぐ近くに流れている。

 

川といえば、

家の周りには水路がたくさんある。

水路はたゆたうと、

光をきらきら反射させながら流れていく。

この水はどこに向かうのだろう。

 

自然が多いこの辺りは

なんだか、京都らしくない

のんびりとした空気が流れている。

この家もそう。

廊下とか階段とかすごくゆったりしている。

この懐の広い雰囲気が、

僕はとても好きだ。

 

そうだ、

明日は朝から

あたりを歩いてみようかな。

光を浴びて。

風を感じて。

スマホばかり見て丸まった体を

伸ばして、深呼吸して。

 

それから、朝ごはんを食べて、

荷解きの続きをしよう。

うん、そうしよう。

気さくにつきあえる部屋。

 

まず、ご近所が素敵。

気軽なスタンディングコーヒー店の隣に

重鎮のたたずまいでお肉屋さんがあったり

「昔からこの辺の人に愛されてきたんだろうな~」

っていうお店の傍に

今どきのうどん店や多国籍料理店が並ぶ。

 

古きも新しきもごちゃまぜになった街並みは、

面白いものを発見するたびに

テンションが上がっていく。

 

そんな地域を通り抜け、

わくわくしながら向かった物件は

一見すると、ごく普通のマンション。

 

だけど、扉をあけて目に飛び込んできたのは

小気味の良い個性だった。

 

ユーズド加工がされたパーテーションに

コントラストの強い切り絵の花。

有孔ボードの扉がレトロなキッチンに取り付けられていて、

その向かいには、グッと魅力のある鏡。

 

そのお部屋はまるで

初対面で趣味が合って一気に距離が縮まった友達みたい。

よそいきの顔なんてもう必要ないのがわかった。

 

実はここ、

オーナーさんが手塩に掛けてリフォームした

絶妙なセンスのお部屋なんです。

 

写真を見てピンときたあなたは、

きっとすぐに仲良くなれる。

気さくにつきあえるお部屋になると思う。

 

居室にあるオーナーさん手作りの棚はけっこう頑丈。

目隠しのロールスクリーンがついているし、

プロジェクターでここに映画を映すのもいいかも!

 

カーテン代わりの白い内窓は

くるくる回す”ネジ締り錠”がかわいい。

 

内窓を開けて、さらに外窓を開けると、

さすが5階!ぬけるような眺めにため息。

遠くに大文字の船形も見える。

 

たくさんのことに興味を持って

毎日わくわくしていたい。

そんな自分を丸ごと受け止めてくれる街並み。

そして、気さくなお部屋。

ここで”わくわく”暮らしてみるのはいかがでしょうか。

 

 

まじないをかけて。

なんとなく、

気持ちの良い。

なんとなく、

過ごしやすい。

なんとなく、

やすらぐ。

 

この、

なんとなくを

つくっているのは

なんだろう。

 

それは、

部屋だけが

よければいいというわけではなく。

暮らしの中の

くつろぐ時間だったり。

やすらぐ香りだったり。

おいしいごはんだったり。

そういうものがカタチづくっていく。

 

・・・

 

北欧の考え方である、

Hygge(ヒュッゲ)。

日本語では、

「居心地のいい」や「ほっこり」

という意味の過ごし方。

これにならって

この空間が

心地の良いものになるようにと

まじないをかけてある。

 

一階は、

全体的に白を基調とした

モダンな北欧スタイル。

二階は、

あたたかみを感じる

ナチュラルな和モダンの雰囲気。

この空間を一緒につくっている

海外インテリア。

そのひとつひとつにまでこだわりを。

そして、

ペットという家族との暮らしも

ここは叶う。

 

・・・

 

夜もふけってのバスタイム。

好きな香りのバスボム入れて、

じんわり身体が温まってきたころ

ぼーっとして

なにも考えられなくなる。

お風呂から上がって

一度ソファにのったりとおさまる。

しばしの間、キャンドル焚いて。

ホットミルク入れたコップを両手でもって、

ふー、ふー。

はぁ、ここでもまたぼーっとしちゃう。

暖房前でぬくぬく寝てたのに、

すっと起きたかと思えば、

同じようにソファにのってきた。

隣にぴとっと体を寄せておさまるこの子。

触れてる太もものあたりだけ

他よりもじんわりあたたかい。

 

これは

ベッドに行く前、

何気ないけど

大切にしたいひととき。