僕がほっとする場所。

「アザレアコーポ」に

引っ越して初めての日曜日。

 

荷解きの続きをしよう。

とはいっても、

大した量の荷物は持ってこなかったから、

あっという間に終わってしまいそうだ。

終わったら何しよう?

 

この辺りは本当に緑が豊か。

通勤に便利と思って地下鉄沿線を選んだけど、

まわりの建物が低いから山がよく見える。

玄関を出ると比叡山、

すぐ裏には、あの五山の送り火の「法」の文字。

空もとても広い。

高野川もすぐ近くに流れている。

 

川といえば、

家の周りには水路がたくさんある。

水路はたゆたうと、

光をきらきら反射させながら流れていく。

この水はどこに向かうのだろう。

 

自然が多いこの辺りは

なんだか、京都らしくない

のんびりとした空気が流れている。

この家もそう。

廊下とか階段とかすごくゆったりしている。

この懐の広い雰囲気が、

僕はとても好きだ。

 

そうだ、

明日は朝から

あたりを歩いてみようかな。

光を浴びて。

風を感じて。

スマホばかり見て丸まった体を

伸ばして、深呼吸して。

 

それから、朝ごはんを食べて、

荷解きの続きをしよう。

うん、そうしよう。

気さくにつきあえる部屋。

 

まず、ご近所が素敵。

気軽なスタンディングコーヒー店の隣に

重鎮のたたずまいでお肉屋さんがあったり

「昔からこの辺の人に愛されてきたんだろうな~」

っていうお店の傍に

今どきのうどん店や多国籍料理店が並ぶ。

 

古きも新しきもごちゃまぜになった街並みは、

面白いものを発見するたびに

テンションが上がっていく。

 

そんな地域を通り抜け、

わくわくしながら向かった物件は

一見すると、ごく普通のマンション。

 

だけど、扉をあけて目に飛び込んできたのは

小気味の良い個性だった。

 

ユーズド加工がされたパーテーションに

コントラストの強い切り絵の花。

有孔ボードの扉がレトロなキッチンに取り付けられていて、

その向かいには、グッと魅力のある鏡。

 

そのお部屋はまるで

初対面で趣味が合って一気に距離が縮まった友達みたい。

よそいきの顔なんてもう必要ないのがわかった。

 

実はここ、

オーナーさんが手塩に掛けてリフォームした

絶妙なセンスのお部屋なんです。

 

写真を見てピンときたあなたは、

きっとすぐに仲良くなれる。

気さくにつきあえるお部屋になると思う。

 

居室にあるオーナーさん手作りの棚はけっこう頑丈。

目隠しのロールスクリーンがついているし、

プロジェクターでここに映画を映すのもいいかも!

 

カーテン代わりの白い内窓は

くるくる回す”ネジ締り錠”がかわいい。

 

内窓を開けて、さらに外窓を開けると、

さすが5階!ぬけるような眺めにため息。

遠くに大文字の船形も見える。

 

たくさんのことに興味を持って

毎日わくわくしていたい。

そんな自分を丸ごと受け止めてくれる街並み。

そして、気さくなお部屋。

ここで”わくわく”暮らしてみるのはいかがでしょうか。

 

 

まじないをかけて。

なんとなく、

気持ちの良い。

なんとなく、

過ごしやすい。

なんとなく、

やすらぐ。

 

この、

なんとなくを

つくっているのは

なんだろう。

 

それは、

部屋だけが

よければいいというわけではなく。

暮らしの中の

くつろぐ時間だったり。

やすらぐ香りだったり。

おいしいごはんだったり。

そういうものがカタチづくっていく。

 

・・・

 

北欧の考え方である、

Hygge(ヒュッゲ)。

日本語では、

「居心地のいい」や「ほっこり」

という意味の過ごし方。

これにならって

この空間が

心地の良いものになるようにと

まじないをかけてある。

 

一階は、

全体的に白を基調とした

モダンな北欧スタイル。

二階は、

あたたかみを感じる

ナチュラルな和モダンの雰囲気。

この空間を一緒につくっている

海外インテリア。

そのひとつひとつにまでこだわりを。

そして、

ペットという家族との暮らしも

ここは叶う。

 

・・・

 

夜もふけってのバスタイム。

好きな香りのバスボム入れて、

じんわり身体が温まってきたころ

ぼーっとして

なにも考えられなくなる。

お風呂から上がって

一度ソファにのったりとおさまる。

しばしの間、キャンドル焚いて。

ホットミルク入れたコップを両手でもって、

ふー、ふー。

はぁ、ここでもまたぼーっとしちゃう。

暖房前でぬくぬく寝てたのに、

すっと起きたかと思えば、

同じようにソファにのってきた。

隣にぴとっと体を寄せておさまるこの子。

触れてる太もものあたりだけ

他よりもじんわりあたたかい。

 

これは

ベッドに行く前、

何気ないけど

大切にしたいひととき。

春の香り。

 

春めいてきた

3月のある日。

窓を開けると風と一緒に

柔らかな香りがふわり。

ああ良いな。

 

キッチンのタイル、

レトロな洗面台、

優しい色の塗装、

おしゃれな照明器具、

・・・etc

改装済みの室内は

可愛らしく、おしゃれな仕上がり。

 

立地は山科。

駅でいうと東西線の「御陵駅」。

駅までは歩いて15分ぐらい。

京都の市街地とはちょっと違う、

のんびりとした雰囲気。

畑にはもう花が咲いている。

のどかだねぇ。

 

春はいいなぁ。

めいっぱい植物に囲まれたい。

 

子どものころ両親と祖父母の家に行くとき

何度も車で通った国道9号線沿いの「お花屋さん」。

立ち寄ってもらったことはなかったけれど

植物園みたいに見えたその場所は

幼い私の心をグッととらえた。

 

まさかその場所と

大人になってからもう一度出会うなんてね。

 

写真撮影に訪れたとき、

私は少しはしゃいでいた(大人げなく)。

記憶の通りそこはやっぱり、植物園みたいだった!

 

そう、この物件はなんと

一戸建て住宅に植物園みたいな

温室付きの店舗がくっついているんです。

 

お花屋さんの面影を残す1階の店舗部分は

気持ちがいいほど広くて、日当たり良好。

そして隣にその温室。

 

この広い空間、園芸店はもちろん、

カフェなどの飲食経営もできるそうなのですが、

何にせよ、ここにめいっぱい植物を置いて

上からもハンギングポットを吊るしたりして

緑いっぱいの空間にしたい。

工夫次第でかわいくできそう。

植物好きの妄想がふくらんでく。

 

住居部分のほうも魅力が満載で。

玄関(広い!)に吹き抜け階段。

踊り場にある四角い飾り棚もイイ。

小上がり和室のあるLDKは開放的で、

このおうち、窓がたくさんあって眺めも素敵。

 

天気の良い日は畳に寝転んで

遠くの山々をながめたい。

 

ホームエレベーターがあったり、

ウォークインクローゼットがあったり、

広いバルコニーにお洗濯がたくさん干せる。

ちゃんと生活を支えてくれる設備も充実してる。

 

店舗部分も住居部分も

どちらにもあふれんばかりの

魅力が詰まったこの物件。

すっかり大人になった私の心も

グッととらえてくれた。

西院の空に住むⅡ。

さて。

お湯をわかして、

ポットとカップとお気に入りの紅茶、

それから、

のんびりできる時にととっておいた一冊。

このささやかなティーセットを携えて、バルコニーへ。

青空、曇り空、朝焼け、夕暮れ、夜空。

この空の元、この場所は、

私のとっておきの特等席。

(建物については「西院の空に住む。」をご覧ください)

415号室は間取り反転

こだわりを重ねて。

 

京都、左京区吉田。

京都大学があり、学生のまちとして知られている。

鴨川と吉田神社の森に挟まれたエリア。

ここに住んだら、鴨川までの散歩が日課になるかも。

 

そんな場所に、新しいテラスハウスが二戸建ちました。

 

外壁は、生壁色とも鈍色ともいえる絶妙な色合い。

完全なモノトーンではなく、柔らかさを感じる。

モダンな造形なのにどこか和の落ち着きがあるのは、

この色の力かもしれない。

そして、ここに雑木のアプローチが加わる予定。

 

これから生まれる木陰を想像しながら、玄関へ。

しっくりと馴染む特注の玄関扉と、

洗い出し仕上げの玄関土間の組み合わせがとにかく素敵。

 

階段を上ると、視線が自然と天井へ向かう。

登り梁が整然と並び、木の温もりを感じる空間。

 

その端には、小さな和室が設けられている。

一室まるごと和室だと持て余してしまうこともあるけれど、

このくらいの小上がりの和室なら、ちょうどいい。

 

この家には、オーナーさんのこだわりが散りばめられている。

庭、玄関、天井——ひとつひとつに選ばれた理由があり、

シンプルだけれど奥深い。

暮らしが重なるほどに味わいが増していく、そんな家。

 

テラスA

テラスB

 

トンガリプロジェクトでの紹介記事はこちら▼
トンガリプロジェクト|吉田上阿達町新築計画 vol.1【予告広告】
トンガリプロジェクト|吉田上阿達町新築計画 vol.2【予告広告】

art stay。

 

古くからの街並みと

伝統産業「西陣織」で

多くの人に知られる京都西陣地区。

 

建物のオーナー様は、

江戸時代・安政年間に創業の

「帯屋捨松」。

 

その建物は、

「工芸・技術・美」などの意味を含む

“アート”という単語と、

宿泊の意味を込め、

“アートステイ”と名付けられました。

 

その名に”アート”と

織り込まれているように、

「工芸・技術・美」

を感じさせる和モダンな雰囲気を纏い、

建物内は、まるで美術館のよう。

「帯屋捨松」の作品や製作道具の展示のほか、

京都にゆかりのある

芸術作品にも触れることができます。

 

エントランスに入って正面、

奥の暖簾は「帯屋捨松」制作のもの。

五つに分かれている暖簾は、

五名の織職人による作品です。

エントランス脇や共用階段には、

アーティストの作品が展示されています。

 

そして、最上階の4階。

「上をご覧ください」

などと言うまでもなく、

おそらく皆自然と目を奪われることでしょう。

南座の提灯をも手掛ける

江戸寛政年間創業「小嶋商店」の職人による

“提灯アート”が空間を温かく灯しています。

近年では数少ない、

すべての工程を手作りで行う

「京・地張り提灯」です。

 

「あしらい」

帯屋捨松さんから、

この言葉をお借りしたいと思います。

あしらいもったこの空間で

伝統や文化と共に暮らし、

共に生きる、

京都の想いを紡いでいきます。

 

帯屋捨松 http://obiyasutematsu.co.jp/index.php
小嶋商店 http://kojima-shouten.jp/ 

美しきハーモニー。

新築当時。

えー、遡る事、

数十年以上も前。

京都産業大学前店の店長だった僕には、

この物件にまつわる思い出が、いっぱいある。

アポもなく、フラッと店舗に来られたオーナーさん。

「こんなん建てるんやけど、家賃どれ位になるかな」

と見せてくれた、外観パースや図面を見て、

新米店長の心は、ときめいた。

カ、カッコイイ。

 

とっても新鮮で、印象に残る感覚だった。

今でこそ、デザインにこだわりを持つ物件も多くなったけど、

当時はデザイナーズマンションなんて言葉すら、

無かった時代。

自分で初めて新築物件をお預かりする事も相まって、

ワクワクとドキドキが交差した。

そして、完成が6月だった事もあり、

新入学の学生さんには、入居時期が合わなかった。

けど、絶対に良い物件だって自信があったから、

一生懸命おすすめしてた。

4月から6月までの2ヶ月間、2万円くらいの下宿に仮住まいをして、

そこから移動してもらった学生さんもいた。

あの子たちは、この部屋でどんな学生生活を送ったんだろう。

楽しい思い出になってたらいいな。

聞いてみたい。

うん、ぜひ聞きたい。

 

って、前置き長っ。

申し訳ございません。

本題へ入ります。

とにかくね、カックイイんだ。

コンクリート打ちっ放しと、

そこに加えてあるスパイス。

キッチンやシューズボックスに使用されてる、

カナダから輸入したキャビネット。

クローゼットの扉。

窓枠、建具。

1階のベランダにある、ウッドデッキ。

外観のアクセントに。

階段の手すりにも。

そう、それは全部、木材。

コンクリートのクールな感じに、

木材のあったかさが加わって、

それが足し算じゃなくて、

掛け算になってる。

魅力倍増。

そう、ここで奏でられる、

コンクリートと木材の、

美しきハーモニー。

ご鑑賞ください。