【一言では訳せない言葉】
というのは世界中の言語にある。
例えば、日本語なら「わびさび」とか。
この部屋のテーマは、Hygge(ヒュッゲ)という単語。
北欧の、とくにデンマークの言葉として知られている。
―― Hyggeとは、
例えば冬なら、キャンドルを灯した部屋で
暖かい飲み物を入れたマグと、
肌触りの良いブランケット。
夏なら、木漏れ日がきらめく中で
ピクニックやバーベキュー
氷がカランと鳴るタンブラー。
そして大切な人と、穏やかな会話をする心地よさ。
そんな感覚のことを言うそうだ。
北欧の長い冬、部屋で過ごすことの多い環境で
自然と生まれた言葉かもしれない。
日々の忙しさから離れた、人生の中のささやかな幸せ。
穏やかで、暖かな幸福感。
それを大切に、大切に包み込んだ言葉。
外国語で一言に訳すのは難しいけれど、
皆、この感情には覚えがあった。
それで今日には、Hyggeは世界に広まった単語となった。
そしてここ、太秦にもHyggeを一粒。
白を基調とした北欧テイストのインテリア。
居心地の良い空間のために、こだわりを散りばめた。
シンプル・モダンでいて、どこか懐かしい。
お気に入りの本を読みながら過ごす時間、
キッチンで丁寧に淹れたコーヒーを味わう瞬間。
何でもないような日常が、こころをほどく。