めいっぱい植物に囲まれたい。

 

子どものころ両親と祖父母の家に行くとき

何度も車で通った国道9号線沿いの「お花屋さん」。

立ち寄ってもらったことはなかったけれど

植物園みたいに見えたその場所は

幼い私の心をグッととらえた。

 

まさかその場所と

大人になってからもう一度出会うなんてね。

 

写真撮影に訪れたとき、

私は少しはしゃいでいた(大人げなく)。

記憶の通りそこはやっぱり、植物園みたいだった!

 

そう、この物件はなんと

一戸建て住宅に植物園みたいな

温室付きの店舗がくっついているんです。

 

お花屋さんの面影を残す1階の店舗部分は

気持ちがいいほど広くて、日当たり良好。

そして隣にその温室。

 

この広い空間、園芸店はもちろん、

カフェなどの飲食経営もできるそうなのですが、

何にせよ、ここにめいっぱい植物を置いて

上からもハンギングポットを吊るしたりして

緑いっぱいの空間にしたい。

工夫次第でかわいくできそう。

植物好きの妄想がふくらんでく。

 

住居部分のほうも魅力が満載で。

玄関(広い!)に吹き抜け階段。

踊り場にある四角い飾り棚もイイ。

小上がり和室のあるLDKは開放的で、

このおうち、窓がたくさんあって眺めも素敵。

 

天気の良い日は畳に寝転んで

遠くの山々をながめたい。

 

ホームエレベーターがあったり、

ウォークインクローゼットがあったり、

広いバルコニーにお洗濯がたくさん干せる。

ちゃんと生活を支えてくれる設備も充実してる。

 

店舗部分も住居部分も

どちらにもあふれんばかりの

魅力が詰まったこの物件。

すっかり大人になった私の心も

グッととらえてくれた。

春の香り。

 

春めいてきた

3月のある日。

窓を開けると風と一緒に

柔らかな香りがふわり。

ああ良いな。

 

キッチンのタイル、

レトロな洗面台、

優しい色の塗装、

おしゃれな照明器具、

・・・etc

改装済みの室内は

可愛らしく、おしゃれな仕上がり。

 

立地は山科。

駅でいうと東西線の「御陵駅」。

駅までは歩いて15分ぐらい。

京都の市街地とはちょっと違う、

のんびりとした雰囲気。

畑にはもう花が咲いている。

のどかだねぇ。

 

春はいいなぁ。

西院の空に住むⅡ。

さて。

お湯をわかして、

ポットとカップとお気に入りの紅茶、

それから、

のんびりできる時にととっておいた一冊。

このささやかなティーセットを携えて、バルコニーへ。

青空、曇り空、朝焼け、夕暮れ、夜空。

この空の元、この場所は、

私のとっておきの特等席。

(建物については「西院の空に住む。」をご覧ください)

415号室は間取り反転

こだわりを重ねて。

 

京都、左京区吉田。

京都大学があり、学生のまちとして知られている。

鴨川と吉田神社の森に挟まれたエリア。

ここに住んだら、鴨川までの散歩が日課になるかも。

 

そんな場所に、新しいテラスハウスが二戸建ちました。

 

外壁は、生壁色とも鈍色ともいえる絶妙な色合い。

完全なモノトーンではなく、柔らかさを感じる。

モダンな造形なのにどこか和の落ち着きがあるのは、

この色の力かもしれない。

そして、ここに雑木のアプローチが加わる予定。

 

これから生まれる木陰を想像しながら、玄関へ。

しっくりと馴染む特注の玄関扉と、

洗い出し仕上げの玄関土間の組み合わせがとにかく素敵。

 

階段を上ると、視線が自然と天井へ向かう。

登り梁が整然と並び、木の温もりを感じる空間。

 

その端には、小さな和室が設けられている。

一室まるごと和室だと持て余してしまうこともあるけれど、

このくらいの小上がりの和室なら、ちょうどいい。

 

この家には、オーナーさんのこだわりが散りばめられている。

庭、玄関、天井——ひとつひとつに選ばれた理由があり、

シンプルだけれど奥深い。

暮らしが重なるほどに味わいが増していく、そんな家。

 

テラスA

テラスB

 

トンガリプロジェクトでの紹介記事はこちら▼
トンガリプロジェクト|吉田上阿達町新築計画 vol.1【予告広告】
トンガリプロジェクト|吉田上阿達町新築計画 vol.2【予告広告】

art stay。

 

古くからの街並みと

伝統産業「西陣織」で

多くの人に知られる京都西陣地区。

 

建物のオーナー様は、

江戸時代・安政年間に創業の

「帯屋捨松」。

 

その建物は、

「工芸・技術・美」などの意味を含む

“アート”という単語と、

宿泊の意味を込め、

“アートステイ”と名付けられました。

 

その名に”アート”と

織り込まれているように、

「工芸・技術・美」

を感じさせる和モダンな雰囲気を纏い、

建物内は、まるで美術館のよう。

「帯屋捨松」の作品や製作道具の展示のほか、

京都にゆかりのある

芸術作品にも触れることができます。

 

エントランスに入って正面、

奥の暖簾は「帯屋捨松」制作のもの。

五つに分かれている暖簾は、

五名の織職人による作品です。

エントランス脇や共用階段には、

アーティストの作品が展示されています。

 

そして、最上階の4階。

「上をご覧ください」

などと言うまでもなく、

おそらく皆自然と目を奪われることでしょう。

南座の提灯をも手掛ける

江戸寛政年間創業「小嶋商店」の職人による

“提灯アート”が空間を温かく灯しています。

近年では数少ない、

すべての工程を手作りで行う

「京・地張り提灯」です。

 

「あしらい」

帯屋捨松さんから、

この言葉をお借りしたいと思います。

あしらいもったこの空間で

伝統や文化と共に暮らし、

共に生きる、

京都の想いを紡いでいきます。

 

帯屋捨松 http://obiyasutematsu.co.jp/index.php
小嶋商店 http://kojima-shouten.jp/

美しきハーモニー。

新築当時。

えー、遡る事、

数十年以上も前。

京都産業大学前店の店長だった僕には、

この物件にまつわる思い出が、いっぱいある。

アポもなく、フラッと店舗に来られたオーナーさん。

「こんなん建てるんやけど、家賃どれ位になるかな」

と見せてくれた、外観パースや図面を見て、

新米店長の心は、ときめいた。

カ、カッコイイ。

 

とっても新鮮で、印象に残る感覚だった。

今でこそ、デザインにこだわりを持つ物件も多くなったけど、

当時はデザイナーズマンションなんて言葉すら、

無かった時代。

自分で初めて新築物件をお預かりする事も相まって、

ワクワクとドキドキが交差した。

そして、完成が6月だった事もあり、

新入学の学生さんには、入居時期が合わなかった。

けど、絶対に良い物件だって自信があったから、

一生懸命おすすめしてた。

4月から6月までの2ヶ月間、2万円くらいの下宿に仮住まいをして、

そこから移動してもらった学生さんもいた。

あの子たちは、この部屋でどんな学生生活を送ったんだろう。

楽しい思い出になってたらいいな。

聞いてみたい。

うん、ぜひ聞きたい。

 

って、前置き長っ。

申し訳ございません。

本題へ入ります。

とにかくね、カックイイんだ。

コンクリート打ちっ放しと、

そこに加えてあるスパイス。

キッチンやシューズボックスに使用されてる、

カナダから輸入したキャビネット。

クローゼットの扉。

窓枠、建具。

1階のベランダにある、ウッドデッキ。

外観のアクセントに。

階段の手すりにも。

そう、それは全部、木材。

コンクリートのクールな感じに、

木材のあったかさが加わって、

それが足し算じゃなくて、

掛け算になってる。

魅力倍増。

そう、ここで奏でられる、

コンクリートと木材の、

美しきハーモニー。

ご鑑賞ください。

 

風のあわい。

 

人はいつから「境界」を作り始めたのだろうか。

家と外、仕事と休息、朝と夜。

私たちの生活は、

目に見えない境界に囲まれている。

 

内と外、光と影、日常と非日常。

けれども、境界が曖昧になったとき、

新たな気づきがあるかもしれない。

例えば、朝の光がカーテンの隙間から差し込み、

部屋の中に溶け込む瞬間。

あるいは、外の風がふと窓を抜けて、

部屋を通りすがるとき。

この部屋は、まさにそんな「境界」を柔らかくする場所。

 

町家の格子のような玄関扉を開くと、

すぐ室内に入るわけではない。

まず、土間バルコニーという半屋外のエリアがあって、

その次に室内へと入る。

 

土間バルコニーの使い方は自由。

趣味のガジェットを並べてもいいし、

植物を置いて自分だけのオアシスにするのもいい。

 

室内も、仕切りを極力減らしている。

自然光を生かしたつくりで、

外の世界と接しながらも、

自分だけの空間に戻るような感覚。

 

そして一面はガラス張りで、

土間バルコニーがよく見える。

 

土間がつなぐ内と外。

その曖昧な境界の中で、

新しい暮らしが見つかるかも。

トンガリプロジェクト|吉田上阿達町新築計画 vol.2【予告広告】

 

吉田上阿達町の新築計画のご紹介、第2弾。

 

外壁は冷たすぎず、鈍すぎない、優しいニュアンスグレー。

きっとお庭の緑にも合います。

 

ところで、古民家や町家を見ていると、

天井とは壁の続きのフラットな面ではなく、

部屋の雰囲気を決める重要なパーツであることがわかります。

部屋の用途や格式を表す、表情のあるものです。

 

この物件の表情は、屋根勾配に沿った白木の優しさ。

そして整然と組まれた美しさ。

懐かしくてモダン。そんな表情を感じます。

 

 

随所にみられる異素材の組み合わせ。

艶、ざらつき、濃い、淡い……

すべてを味方につけたような家。

 

そして光でさえも。

 

白が反射した光を、木材が優しく受け止めるような。

木が作る影って心地がいいんですよね。

 

 

A棟

 

B棟

 

こだわりを詰めて、完成まであと少しとなりました。

おたのしみに。

 


仮称)吉田上阿達町新築計画
2025年1月下旬完成予定

京都バス バス停「川端一条」徒歩約4分
京阪本線「出町柳駅」徒歩11分

お問い合わせ先
フラットエージェンシー左京店
0120-36-0669/075-762-0669


[予告広告]
賃料は未定です。本広告を行い、募集を開始するまでは、契約または予約の申込み順位の確保は一切できません。予めご了承ください。
〈募集開始予定時期/2025年1月下旬〉

12ページ。

もう、ずっと前のことになるんだなぁ。

っていうのが、正直な感想。

もっと前の事のようにも思えるし、

最近の事みたいに、

思い返す事もできる。

オーナーさん、

設計士さん、

建設会社さん、

と一緒になって進めた、

賃貸マンションのリノベーション計画。

本音で、意見をぶつけあった、あの時間。

そう、あの時、

僕達が見ていたのは、

時代が求める、

新たな賃貸住宅のあるべき姿。

そしてその先にある、

入居者さんの笑顔だけ、だったなぁ。

なんて感慨に浸りながら、

この愛すべき建物を紹介していきます。

 

リノベ工事完成は、平成26年3月末のこと。

築後40年以上が経過して、老朽化していた建物を、

一棟まるごと、リノベート。

新築じゃないから、

あんまりピッカピカにはしたくなかった。

この建物が歩んできた、

その道程が垣間見れるような、

そんな風にしたかった。

間取りも、ありきたりのものじゃ嫌だったから、

入居者さんが自由に考えられる、

余白を残した。

建具も、フェイクじゃ嫌だったから、

極力少なくした。

時間の経過で価値が無くなるような素材も、

極力少なくした。

風がよく通るという、居心地の良さも絶対、

残したかった。

ここに住む、12人それぞれにとって、

人生の大事な1ページになるように。

 

そんな考えに基づいて。

床はやっぱり無垢材がいいよなって。

色々な木材を吟味して選んだのは、

メープル。

主張しすぎない色合いで、木目も美しい。

天井はペンキで仕上げた。

質感が好き。

壁面はモルタル仕上げで、

ラフな雰囲気もプラス。

シンクの前に、細長く切られたガラス。

廊下を通るたびに、

思わず、手を振ってしまう(笑)

自然と笑顔が増える。

ウォークインクローゼットは広くとった。

玄関踏込もちょっと広めにとって、

仕上げはモルタル。

靴は、飾るように収納できる、オープンなシェルフに。

こんな建物ですが、

リノベーション完成の最後のピースは、

常に、入居者さんが持っています。

写真にもある、オープンハウスの時のような、

インテリアやグリーンなど、

自分なりの彩りを加えていってもらえれば。

 

最後に。

このリノベーション計画に携わらせてもらったことを、

僕は誇りに思う。

今も、

きっと、これから先も、

胸を張って、言える。

これが、僕達の信じる道だ、って。

これが、僕達が進むべき道だ、って。