トンガリプロジェクト|紫野の京町家

銭湯天国・紫野で出会った、リノベ前の京町家

先日、梅雨入り前の初夏の暑さの中、改修前の京町家を見に行きました。

場所は北区紫野の、大徳寺と新大宮商店街に挟まれたあたりです。

今宮神社を参拝して名物のあぶり餅をいただいたり、賀茂川でピクニックをしたり。そんな暮らしが想像できる場所。
周辺には昔ながらの商店に加え、洋菓子店やカフェなど新しい店も点在します。

銭湯が密集している珍しいエリアでもあります。
軽く調べてみたところ、物件から徒歩10分圏内だけで、なんと5件も銭湯がありました。

まさにローカルな魅力に溢れた、京都の素顔が残るエリアです。

外観

こちらが外観。
商店街はすぐそこ。最寄りの銭湯まで徒歩2分。

最寄り銭湯「紫野温泉」についてはこちら▼
https://1010.kyoto/spot/murasakino_onsen/

京町家らしい玄関土間

入ってすぐに細長い土間があり、京町家らしさを感じます。
その先には床が張られた台所があります。

裏まで続く細長い土間「通り庭」は京町家の特徴ですが、
この物件のように、途中に床や扉を加えて改装されていることも多いです。

いずれも改修前の写真です。
古民家好きには堪らない素敵な物件ですので、リノベーション後が楽しみです。

レトロなお風呂

個人的に好きなのがこのお風呂。
懐かしい昭和の玉石タイルに、木枠の窓の組み合わせが堪りません。

レトロなお風呂を楽しむ。
あるいは、近所の銭湯の湯気をあとにして町家に帰る。
そんな暮らしがもうすぐ、ここで始まりそうです。

また、見に来ようと思います。

 


このまちに住んだなら。紫野編 vol.1

このまちに住んだなら。 紫野編vol.2

空想が回り始める。

 

コンシェルジュ!にご挨拶をして

お城みたいなエントランスを

通り抜けたときからなんだか

ガラスの靴で歩いている

みたいな気分になってしまって。

 

少しつま先立ちで

たどりついたお部屋では

ドレッシーフリルのカーテンが

たっぷりと淡い光を含んで

静かに主の帰りを待っていた。

 

”パチン”と明かりを入れると

空想が回転を始めた。

 

八角形みたいな不思議な空間で

よそおい華やかな人々が

ティータイムをおしゃべりで彩って、

お花のかたちの灯りを囲むように

妖精たちがキラキラ飛び回っている。

 

そんなメルヒェンが突如として

目の前に浮かんだ。

 

抜けるような眺望と2面バルコニー、

にぎやかな商業エリアとも良い距離感で

最寄り駅まで徒歩6分。

生活をサポートしてくれる

コンシェルジュサービス付き。

 

語るにあまりある好条件ながら、

この”おとぎ話”のような雰囲気よ。

 

ドレープやフラワーモチーフを愛でつつ

「まあ!なんて可愛らしいの」って

毎日をワントーン明るく暮らしてみたい。

リビングをくるくる回ってみたい。

 

お散歩がてら表へ出たら、

鴨川まではほんの数分。

ちょうど亀の飛び石があるのも嬉しい。

 

その道すがらには元美術学校の趣ある校舎が。

ご近所さんが地下水を汲みに通う

「銅駝水」もこのあたり。

軟水でお米を炊くのに良いらしい。

(※地元の人談。自己責任でどうぞ。)

 

暮らしやすい立地に、地域の自然な魅力、

そして独自の個性が輝くマンション。

ぜひガラスの靴を履いた気分で訪れてみて。

 

美しきハーモニー。

新築当時。

えー、遡る事、

数十年以上も前。

京都産業大学前店の店長だった僕には、

この物件にまつわる思い出が、いっぱいある。

アポもなく、フラッと店舗に来られたオーナーさん。

「こんなん建てるんやけど、家賃どれ位になるかな」

と見せてくれた、外観パースや図面を見て、

新米店長の心は、ときめいた。

カ、カッコイイ。

 

とっても新鮮で、印象に残る感覚だった。

今でこそ、デザインにこだわりを持つ物件も多くなったけど、

当時はデザイナーズマンションなんて言葉すら、

無かった時代。

自分で初めて新築物件をお預かりする事も相まって、

ワクワクとドキドキが交差した。

そして、完成が6月だった事もあり、

新入学の学生さんには、入居時期が合わなかった。

けど、絶対に良い物件だって自信があったから、

一生懸命おすすめしてた。

4月から6月までの2ヶ月間、2万円くらいの下宿に仮住まいをして、

そこから移動してもらった学生さんもいた。

あの子たちは、この部屋でどんな学生生活を送ったんだろう。

楽しい思い出になってたらいいな。

聞いてみたい。

うん、ぜひ聞きたい。

 

って、前置き長っ。

申し訳ございません。

本題へ入ります。

とにかくね、カックイイんだ。

コンクリート打ちっ放しと、

そこに加えてあるスパイス。

キッチンやシューズボックスに使用されてる、

カナダから輸入したキャビネット。

クローゼットの扉。

窓枠、建具。

1階のベランダにある、ウッドデッキ。

外観のアクセントに。

階段の手すりにも。

そう、それは全部、木材。

コンクリートのクールな感じに、

木材のあったかさが加わって、

それが足し算じゃなくて、

掛け算になってる。

魅力倍増。

そう、ここで奏でられる、

コンクリートと木材の、

美しきハーモニー。

ご鑑賞ください。

105号室

※掲載写真は101号室と202号室

凛々しい黒と清々しい白。

 

小高くなったこの地まで、

車で住宅街をのぼってゆく感じが

新しい土地に来たという

そわそわ感とわくわく感。

道中の園芸屋さん、

畑で農作業をしてるご夫婦、

裏にある竹林、

ご近所のこどもちゃんが遊んでる声、

自然豊かな地で

落ち着いた暮らしをしてる様子を

肌で感じる。

 

周りのお家とは

様子が違った

凛々しい黒のファサード。

正面にはガレージがあって、

中央から建物内部へと。

トンネルのように

囲まれた空間から

奥の鉄骨階段へ。

 

同じ色で統一された柵や木格子が

また色鮮やかで映える、映える。

この木格子の引き戸による

確立されたプライベートエリアの演出。

 

さて、

引き戸を開けて、

いざお部屋へ。

 

凛々しい黒を

引き継ぐかと思いきや

打って変わった、

清々しい白。

スッと視界が切り替わる。

 

家族や新婚さん、

もちろんお一人でも

使いやすい2DK。

3口もある広々としたキッチン。

一か所にまとまった水回り。

寝室や仕事部屋、

いろんな用途で使い分けができる。

 

晴れたお休みの日なんかには、

すべての部屋の窓を開けて

空気をリセット。

風が部屋中をぐるりと駆け巡って

空気も、気持ちも、

クリアにしてくれる。

 

まわりの自然を取り込んで、

落ち着いて暮らそう。

 

下鴨スキップコート。

突然ですが、

最近スキップした事ありますか?

昨日したよ、って方。

何かハッピーな事でもありました?(笑)

大人になってからスキップするって、

なかなか無いですよね。

子供の時みたいに、

うれしい気持ちが分かりやすく行動に出る、あの感じ。

失っちゃいましたね(笑)

 

いきなりスキップの話をしましたが、

なぜかと言うと、今回の物件名は、

下鴨スキップコート。

おいおい、タイトルそのままやん。

って、ツッコミが聞こえてきそうですが、

決して手を抜いたわけではありません。

ほんとです。

スキップコート。

響きがいいですよね。

心地いい。

楽しい生活がイメージできちゃいます。

名は体を表す。

という事で、採用しました。

 

僕がこの物件で好きなトコロ。

たくさんあるから、列挙していきます。

天井が高くって、気持ちいい。

壁がクロスじゃなくて塗装なので、質感がいい。

窓が多くって、明るいのがいい。

窓が多くって、風が通るのがいい。

天井のコンクリート打ちっ放しが、かっこいい。

洗面台がシンプルでおしゃれ。

収納が大きくって、うれしい。

北大路通りから1本南に入っていて、静か。

チャーミングポイントが、こんなにもあるんです。

そして、

この飾らない感じ。

この主張しすぎない感じ。

とっても、好きなんです。

301号室

※写真は別部屋

恋するバスタブ。

 

落ちちゃったんです、恋に。

〇と□の奇妙な外観。

オートロック扉を開けて中に入ると、

まるでエッシャーのだまし絵に迷い込んだみたい。

カクカクと続く階段をのぼってのぼって
(エレベーターもあるよ)、

玄関扉を開けると目の前に、真っ白な空間。

裸電球に照らされた、すっきりとしたキッチン。

思わずしゃがみこんで、

のぞきたくなっちゃうような、小さな窓。

そしていよいよ、

柔らかい光が差し込む部屋の奥へ。

ちらりと見える丸いカーブに引き寄せられて、

ん?

んん?

んんんんん?

バスタブ!?

しかも空間めっちゃ広っ!

何を隠そう「リラクゼーションルーム」と名付けられたこの空間、

お部屋7帖に対して4.8帖もあるんです。

「バスルーム」ではないのでご注意を。

って、そんなことよりも、

思わず入りたくなって、そうっとバスタブの中へ。

そこには、このバスタブからしか見えない、

トクベツな景色が広がっていた。

景色を切り取るカーブがこれまた小憎い演出!

さらにトクベツ感をプラスする。

朝でも夜でもいつでも、

好きなときに好きなだけ、

この景色を、

この時間を、

この空間を、

堪能できるって、ちょっと贅沢すぎやしませんか!

 

バスタブの中でたっぷりトクベツを堪能して、

部屋を後にする。

廊下に出て、扉が閉まった瞬間、

「あ、もう一度、もう少しだけ…」

すぐに会いたくなってしまった。

あのトクベツな景色に、

あのトクベツなバスタブに。

 

路地奥、秘密の小さな平屋。

 

「あ!見つけた!」

スマホを片手に周囲をさまよい

やっと発見したのは、

家と家のすき間からチラリと覗く

角丸の玄関ポーチとライトだった。

 

こんなところに可愛い平屋があったんだ!

これだから京都の街って面白い。

知る人ぞ知る秘密の場所だ。

 

なつかしさを感じる玄関を通り、室内へ入ると、

とってもコンパクトな家だとわかる。

でも必要な機能はきちんとそろっていて

すべてに手の届く距離感。

シンプルで丁寧な暮らしができそう。

 

流行りの開放感とは

対極にある家かもしれないけど、

それが不思議とホッとした気持ちにさせる。

小壁のさりげない装飾も素敵。

こういう畳の和室に心が落ち着くのって

人類共通なのかしら、なんて。

 

築年数不詳。

長年使われてきた家なのだろう。

少し傷んだ部分もあるにはあるけど、

この家と時を刻んできた”味”と

捉えたなら愛おしく見える。

 

同じ町内にスーパーがあって便利。

おいしいパン屋さんや、

ちょっと面白い立ち飲み屋もあるし、

船岡山や建勲神社が、ご近所さん。

そんな京都ローカルの真ん中にひそむ小さな平屋。

この家だからこそできる、

そんな暮らしを楽しんでもらえたら。

 

町と緑のパノラマ。

 

鮮やかな山の緑を背に

ルーフバルコニーで走り回っていた小さな姿は、

テラス窓から飛び込むとLDKを横切って

今度は南の窓を覗いている。

 

キッチンで作業しつつ目に映るそんな光景は

北に南に広がる眺望と重なって

この部屋で暮らした日々の

大切な思い出の一つになりそう。

 

日当たり良好、通風良好。

抜けるような開放感が特徴のマンション、

その最上階。

エレベーターを降りてすぐに

目の前のパノラマが心を晴らす。

これが日常になるなんて、なんて贅沢。

 

北は北山に連なる山々を一望でき、

南は京都の街並みが見渡せる。

その眺望に囲まれて

吹き抜ける風を感じ暮らせる場所

 

ルーフバルコニーからは

京都五山送り火の「妙」と「法」がよく見える。

送り火のその日には親戚や友人知人と集まって

お盆の終わりを皆で見送るのも良さそう。

 

メゾネットタイプなので

上の階で少しぐらい足音がしても安心だし、

下の階はプライベートな空間をキープできる場所。

向かいが古いカトリック教会で

歴史ある建物や鐘楼を近くで眺められるのも素敵。

 

歩いてすぐに高野川や松ヶ崎疎水があって

自然を身近に感じることができる地域でありながら、

ショッピングモールや病院など街の機能が近く、

便利さと自然のちょうどいい距離感で暮らせる地域。

 

窓の外でうつりゆく季節に小さな感動を重ねて、

ここでの記憶が未来の宝物になるような

そんな暮らしができたらいいな。

 

海中のカーニバル。

 

ここは東山区梅宮町。

近くに白川が流れ、

枝垂れ柳がそよそよ風に揺られてる。

ランタンが浮かぶ古川町商店街もほど近く。

知恩院、八坂神社に円山公園。

レトロな風景、情緒あふれる町並みに陶酔。

 

白川沿いの石畳。

歩みを進めて一本入ると

思わずぴたと足がとまる。

あっと、目を奪われました。

波打つ外観に、波打つ気持ち。

ゆれる、ゆれる、ゆらいでる。

 

エントランスには、

光と色が楽しげに遊ぶ。

海中にさす光のように。

 

カラフルな色使いは、

海のいきものたちをイメージしてるのかな、

はたまたポップな潜水艦のようで、

丸い窓や丸いタイルが可愛くって。

あっちゃこっちゃに想像がふくらむ。

 

仕事帰りで疲れていても

玄関を入った瞬間、

ビビットな黄色が元気をくれる。

(個人的に黄色が好きなので、だいぶツボなお部屋です)

玄関横の収納は、

ハンガーパイプもついていて

長いコートも楽々しまえる。

階段のパイプはうまく使えば、

ひっかける収納をつけると

スペース活用になります。

 

メゾネットタイプの1LDK。

上のフロアは、リビングとキッチン。

下のフロアに、寝室と水回り。

 

それでは、階段を上がって。

リビングへどうぞ。

単なるコンクリート壁面のデザイナーズではありません。

外観から内装までトータルで調和がとれている。

海面に浮かんできたかのような

この黄色の波打ちがイイ。

波打つ黄色に、心が躍る。

 

キッチンも、ゆらぐ、ゆらぐ。

1口のIHコンロが付いてるけど、

お料理する方だったら、

もうひとつ置型コンロを用意してもいいかも。

スペースはしっかりあるので、大丈夫かと。

冷蔵庫置き場の裏手には、

ちょっとした食器棚も備え付け。

キッチンスペースへの入口には、

しゃらんとした

カラフルなのれんを付けるのなんてどうでしょう。

 

この部屋をもっとカラフルに飾りたい。

南向きだから、光も取り込める。

3つの電球とメインの照明でも遊んで。

ベランダから青空をのぞむと、

海面に出てきた魚のように、

ぷはっと思わず息をはきたくなる。

 

下のフロアは、

いたってシンプル。

寝室にぴったりの半地下には

お昼時になると太陽が差し込む。

気分屋さんの太陽のせいで、

ほんのり暗くなったり、

ぱぁっと明るくなったり。

お部屋はコロコロと表情を変えるから

いつまでたっても飽きずにいられる。

木漏れ日とかくれんぼ。

ドアを

開けては、閉め。

開けては、閉め。

木漏れ日の出現を待ち望む。

海中の魚のように、光と遊ぶ。

 

無彩色な日々が、ここでカラフルに。

暮らしに色が加わると、途端に世界は変わる。

 

※間取り反転