町と緑のパノラマ。

 

鮮やかな山の緑を背に

ルーフバルコニーで走り回っていた小さな姿は、

テラス窓から飛び込むとLDKを横切って

今度は南の窓を覗いている。

 

キッチンで作業しつつ目に映るそんな光景は

北に南に広がる眺望と重なって

この部屋で暮らした日々の

大切な思い出の一つになりそう。

 

日当たり良好、通風良好。

抜けるような開放感が特徴のマンション、

その最上階。

エレベーターを降りてすぐに

目の前のパノラマが心を晴らす。

これが日常になるなんて、なんて贅沢。

 

北は北山に連なる山々を一望でき、

南は京都の街並みが見渡せる。

その眺望に囲まれて

吹き抜ける風を感じ暮らせる場所

 

ルーフバルコニーからは

京都五山送り火の「妙」と「法」がよく見える。

送り火のその日には親戚や友人知人と集まって

お盆の終わりを皆で見送るのも良さそう。

 

メゾネットタイプなので

上の階で少しぐらい足音がしても安心だし、

下の階はプライベートな空間をキープできる場所。

向かいが古いカトリック教会で

歴史ある建物や鐘楼を近くで眺められるのも素敵。

 

歩いてすぐに高野川や松ヶ崎疎水があって

自然を身近に感じることができる地域でありながら、

ショッピングモールや病院など街の機能が近く、

便利さと自然のちょうどいい距離感で暮らせる地域。

 

窓の外でうつりゆく季節に小さな感動を重ねて、

ここでの記憶が未来の宝物になるような

そんな暮らしができたらいいな。

咲き誇れ。

 

いつも自転車で通う道。

今日はたまたま歩いてみた。

普段流れるスピードじゃないから

景色がいつもと違って見えた。

ほら、道ばたにタンポポ。

春の訪れを“急に”感じた。

 

すー、はぁ~。

ひさしぶりに大きく呼吸した気がする。

 

2019年4月、オープン。

この空間に思わず息がもれちゃうはず。

 

天井高々な吹き抜けリビング。

屋根の一部は天窓で、

室内なのに青空が見える。

木々をイメージした、4つの柱。

本物の植木もご用意して、緑の呼吸もシェア。

室内だけど、室内っぽくない。

うーん、中庭みたい。

杉無垢材のウッドデッキ式なキッチンスペースから、

土間のたたき仕上げで切り返し。

キッチンスペースは、

カーブを描いたアイランド型のテーブル。

こだわりの家電もそろえております。

土間部分には、露天風呂だってあるの。

いつ入るんだろう。

いつ入ってみようかな。

人目を盗んで入ってみたい。

こんなこと他では味わえない。

 

各部屋は、

桔梗、紅梅、桜、芍薬、

水仙、椿、萩、藤。

とお花の名前。

8つの花がここで咲く。

それぞれ角部屋、隣に面する部屋はなし。

コーポラティブハウスみたいなつくりでおもしろい。

普通なら共用部から自室へ行くけど、

ここは外から帰ってきたら、各部屋へ直接行ける。

 

誰にも会いたくないときだってあるもん。

明日は晴れやかな気持ちで「おはよう。」って言いたいし。

コソっと戻って、ゆっくりするのも良いじゃない。

各部屋には、洗面台もついていて。

女性専用シェアハウスならではの

洗面渋滞はこれで無問題。

 

「女性」ってだけで、

不自由に感じてしまうことがある。

いつもなにかと闘っている。

 

女性らしくいたいわけじゃない。

「わたし」らしくいたいだけ。

 

すーっと呼吸が自然とできる。

ここで自由に生きていい。

 

ここで共に住まう8人へ。

咲き誇れ、

あなたらしく。

平面図

こんな風に暮らしてみたい。

 

「真如堂マンション」は

昭和の面影を残す

ゆるやかな坂道をのぼった

細い横道の先にある。

 

坂のふもとには

たこ焼きやお弁当のお店なんかがあって

つい寄り道してしまいそう。

満たされた心と小袋をぶら下げて

ご近所からぶらり帰宅が日常になるかも。

 

うす緑色の”らせん階段”を

トントンと小さな音を立てて上がり

お部屋へ戻ると、

玄関入ってすぐに小さなお台所。

廊下に面した窓が南向きで

明るい光の感じがいい。

 

ここでお茶を淹れてほっこりしよう。

小さなやかんで湯を沸かそう。

置きっぱなしの鍋の横でいい。

2口コンロだもんね。

 

窓枠に腰かけて、風に吹かれながら、

火の番をして過ごしてみたい。

お台所が気持ちいいのは良い住処。

ここが一番のお気に入りになりそう。

 

巣ごもりよろしくのんびり過ごす時間は

奥の居室がちょうどいい。

窓から外がチラッと見えて

ふわりと風の通り道なのがいい。

 

一日の終わりには

ベランダを通って小さな風呂場へ。

ピンクのタイルと四角い浴槽がかわいい。

ちゃんと湯船につかりたい日も大丈夫。

 

「あーこんな風に暮らしてみたいなー」

って想像力を掻き立てる魅力がたくさんある

ご近所の雰囲気も素敵だし。

 

少しレトロポップな外観にキュンとくる

そんな感性の持ち主なら、

ここでの暮らしがきっと好きになれる。

あなたにひっかかる“素敵ポイント”

たくさん見つけて暮らしてほしい。

 

水回りはピカピカにしてあるから安心。

でもちょっとレトロな暮らしにもあこがれるなって

そのこだわり、ここなら実現できるかも。

 

コンクリートにたぎる情熱。

 

たとえばライブを見に行ったときなんかに

素晴らしい演者に出会ったりすると

頭がカーッと熱くなって

 

ああ、すべてを捨ててでも

この人に人生をささげてみたい!

 

みたいな。

そんな気持ちになることないですか。

 

この物件を訪れたときの私は

まさにそんな状態。

 

うわーッ!!!

出会ってしまった…!!!

かなりいい…!!!

 

無骨に見えるのに実は

計算されつくされている洗練さ。

ギリギリまでそぎ落とされたデザイン。

心をわしづかみにされた。

 

どんな理想の空間を描いたとしても

ガッツリ受け止めてくれる

懐の広さを感じた。

 

条件とかどうでもいい。

この部屋と人生を共にしてみたい。

大げさだけど

人をそんな気持ちへ至らせるに

充分な熱量が宿っている。

それがこの「太陽マンション」だ。

 

ここを建てた当時のオーナー夫妻は

日本が大きく変化した時代を生き抜いた人たち。

完成は昭和41年。

引退後の生活を見据えて建てられたともいわれる。

 

そこから約60年。

その一番新しい系譜に

このマンションを再生した人がいる。

 

マンションの来歴をしっかり受けとめて

他にどこにもない物件を。

好きなものに真剣な人が妥協しなくていい物件を。

とことんこだわった家具と暮らせる物件を。

 

そんな情熱をもって再生した人。

これらの部屋からはそのたぎるような思いが

冷たいコンクリートを介してビシビシ伝わってくる。

人の情熱は、人の心を動かす。

 

ただただもうかっこよくて

夢中で写真を撮った。

 

洗練されたマクロ視点での魅力が働いて

リノベーションで残された古い部分が

水を得たように輝いているのも印象的。

ドア、ガラス、窓、パーツ。

古くからこの部屋を見守ってきたものたち。

もう!シッブイ…!! 大好き。

 

そしてそこへ

あとから備え付けられたコンロやコンセント

電球なんかが絶妙に合わせられ

小粋に調和している様よ!

 

こんな場所が存在してくれてありがとう…。

出会えて嬉しい…。

最後は感謝に近いそんな気持ちになった。

 

三者三様、個性があるので(撮影時点での空きは3部屋)

ピンと来たところを選んでほしい。

 

60年経って、生まれ変わったこれらの部屋。

歴史の続きはここに構えるあなたがどうぞ。

「太陽マンション」は静かに出会うべき人を待っている。

過去と未来への情熱をはらんで。

 

2E

1986ハウス episode2。

 

あの「1986ハウス。」で、

新たなリノベーションルームが完成。

 

最初から言います。

カックイイですよ。

(実は、これ言ってみたかったんです。照)

 

もっと気軽に、もっと身軽に。

味わいたい、おしゃれなお部屋。

ひとり暮らしですもん、

約7.9帖もあれば、充分、充分。

いくつか観葉植物を置けるなら、

もうそれで満足。

 

なんて言ったって、良い前例がありますもので。

天井や南側の壁面は

既存を解体、素地を現す。

ざらっとした質感。

手をすべらせて、何度も触りたくなる。

差し込む光だけで過ごしたい。

だって、電気を付けてない方が

素材をそのまま体感できるから。

床はナラの無垢材フローリングに新調。

ユニットバスだって、

レトロな味が出てるから良いでしょ。

 

ただ寝に帰る部屋なんてイヤ。

けどそんなそうそう借りられないじゃない。

これくらいがちょうどいい。

 

ここはやっぱり、

師匠の結びを受け継ぎたいと思います。

 

昭和から、平成。そして、令和へ。

この“時代の変わり目”に、

いざ、見参です。

身も心も軽やかに。

 

銭湯ってなんでこんなに

気持ち良いんだろ。

羽が生えたように、

体が軽くなる。

 

さっぱりとした体で

颯爽と繰り出すのは、

新大宮商店街。

 

お惣菜を買って帰ろうかな。

魚屋さんや鶏肉屋さん、

お豆腐屋さん、

それぞれの手作りおかず。

お店に行っても良い。

中華?お蕎麦?今日は何の気分かな。

八百屋さんにも寄って、

それから、明日のパンも調達しなきゃ。

 

そんな商店街ライフ。

つっかけひっかけて、

ふらりふらり。

下町の庶民風で

なんだか楽しい。

 

銭湯や個人商店も多いし、

職人さんが住んでいたような

織屋建の町家や、

小さな借家も残っている。

 

この家も、そのひとつ。

最新のマンションみたいな

便利さはないけれど、

風が抜ける2階で大の字になったり、

玄関前の「井戸端」的な場所で、

お隣さんとたわいのない話をしたり。

そんな暮らしの楽しさがある。

 

最近は日が長いから、

早く帰れたら

明るいうちに銭湯へ。

なんて、楽しみもある。

いやはや、柴竹暮らし、豊かだね。

 

扉の先に。

春、疎水のほとりに咲く桜の花が、

心に春の訪れを告げる。

夏、夜闇に舞う蛍の光が、

心を灯りで満たす。

通りにはケヤキの新緑、

秋には黄金のイチョウ。

 

色彩豊かな街、北白川。

 

疲れたら、扉は閉めたらいい。

布団に包まれて、

これでもかというほど休んで、

やがて朝日が差したら、

扉を開けてみて。

ゆっくり、ゆっくりと……

 

 

ところで、このシェアハウス

お菓子屋さんを営むオーナー様から、素敵な贈り物がある。

なんと、お菓子の定期便。

心をほぐし、甘美なひとときをもたらす。

新しい日常が扉の先に。

革新町家、アラワる。

 

奥深い歴史をもちながら、

少しまち歩きすれば、魅力的なリノベ町家に出会える。

今と昔がほどよく共存している地域。

 

ディープローカルなまち、紫竹。

 

そんなまちに、堂々とした存在感を放つ物件が現れた。

 

長屋といいつつも、

邸宅のような風格をまとった外観。

その中身はというと、

暮らすひとの好み、暮らし方、人生……

様々なライフスタイルを受け入れるように設計された物件だ。

 

——コンセプトは「フレキシビリティ」。

 

2階、天井の高いLDKがこの物件の自慢。

開放感のある勾配天井に、梁が交差する面白い内装。

柱がほどよく空間を区切っているとも言える。

 

窓の外には目玉のひとつ、プライベートバルコニーがある。

たとえばここに、PCと飲み物を持ち込んで、

カフェのテラス席で作業、風なことだってできる。

バルコニーの先には住民同士が行き来できる空中路地があって、

住人同士の気軽な交流も可。

 

1階には可動式収納で仕切られた部屋があり、

2部屋に分けても、大きな1部屋にしてもいい。

 

さらに、車2台分のガレージは、

空調が完備されているフリースペースである。

趣味の部屋、あるいは小さな仕事場に。

小商いができる物件なので、

ここをちょっとしたお店にしたっていい。

そのために、ガレージ内を仕切る造作も可能にしてある。

 

まさに、用意周到。

住む人に合わせて変化する家。

 

古くて、あたらしい。

確かな個性をもつ街で、

確かな存在感を放つ革新的町家。

 

雨降って地固まる。

 

今は雨が降っているようです。

分厚い雲が流れてゆく。

 

京都市左京区。

北白川東伊織町。

住宅地の中、路地奥にある。

もとは学生アパート。

そこからの転身。

アトリエ付きのシェアハウスへ、

令和2年春に、

晴れてリニューアルオープンした。

 

芸術系大学の学生さんであれば、

授業の課題や自主制作、

コンペ応募に、ポートフォリオ制作など。

大学を卒業して、アトリエを探されている方も是非。

ここなら、

つくることが日常となる。

ここでは、

衣、食、住、創。

 

共用スペースにアトリエと防音室。

アトリエはシンクもあるので、

画材はここで洗える。

防音室でなら音が出る作業も大丈夫。

(もちろん時間制限はありますが…)

柱が空間の仕切りとなって、

解放感があるのに、閉鎖的。

空間のギミックにはまり、

ここにいる間、自分は作品と向き合える。

作品との対話。

話ができなくなったら、

いったん手をとめたらいいさ。

ラウンジで一息しよ。

 

新しくなりつつも、

ところどころに昔の味が残ってる。

通路一番奥の窓であったり、

階段の踊り場であったり、

柱の傷跡、ピンあと、凹み。

見つけて思わず一撫で。

積み重ねてきた年月が、

今ここに。

水回りは男女別で分かれていて、

キッチンスペースも1Fと2Fそれぞれに。

2Fには広いラウンジもあって、

ここでもシェアメイトとの交流を深めて。

あの技法はどうやるの。

あの色は何色を混ぜてるの。

こんなのをつくりたいんだけど、

画材はなにがいいかな。

これを一緒にやってみない?

これからも一緒にやってみない?

創り手たちの交わりは、面白い。

可能性は無限大。

 

でも、

誰だって時にはくすぶってしまうことも。

私も今はそれかもしれない。

だって、手が動かない。

部屋を1階にしたのには理由があって、

それは、

実は1階の方が窓が大きいから。

腰掛けるのににちょうどいい高さにあって、

行き詰って、

何にも出来なくなったとき、

腰かけて壁にもたれて。

ただただぼーっと雲の流れを見てる。

 

あ、雨やんできた。

雲が多いなぁ。

流れがめちゃめちゃ早いなぁ。

雲のカタチの変化って面白いなぁ。

薄い雲間からみえる表現ってどうやろ。

あの部分の青色がいいな。

あとで黄色を少し足してみよ。

隣のあの子は、

まだ頑張ってるんかなぁ。

背中を仰け反り、危うく落ちそうになる。

 

ぼーっとしているようで、

そうでない。

絶対なにかに通じてる。

と自分に言い聞かせておこう。

 

水溜まりに映る空。

いつの間にやら

晴れていた。

 

 

…アトリエ、行こ。

平面図