久しぶりの夏休み。

 

鹿ケ谷の山へ続く道を

一歩、一歩。

青々と茂った山が

どんどん近くなる。

 

照りつける太陽から

逃げるように

玄関へ駆け込むと、

ひんやりとした空気に

ほっと一息。

縁側の向こうは、

サンサンと夏の光。

今日はあっついね。

 

年季の入った建具。

柱、天井。

畳の香り。

縁側に射す強い日差し。

床の間の影。

なんだか、懐かしい。

記憶の奥の、

いつかの夏。

いつかの夏休み。

 

京都盆地の東の縁。

少し高台になっていて、

2階からは

あたり一帯を見渡せる。

若王子の森から

鳥たちのさえずりが届く。

自然光たっぷり、

明るくて広い座敷。

はーぁ、

大の字に、ごろり。

やっぱり懐かしい。

夏休みみたい。

 

山々や寺院、古い家並み、

のんびりとした空気。

街の喧騒から少し離れて、

ここで、緩やかに暮らしませんか。

 

日が落ちたら、縁側で夕涼み。

ぶらりと近くを散歩するのもいいな。

西棟

この手で。

 

京都はアートやデザイン、

ものづくりに関わる大学や企業が多い。

中でも、

左京区には美術や芸術系の大学が多数。

 

そういう大学を卒業後、

作家活動に専念したり、

仕事をしながらも活動を続けたり。

やり方はそれぞれでも、

自分の好きなことを貫き続ける。

だけど、それには気持ちだけでなく、

やっぱり環境も必要。

 

「アトリエとハウスは同じ建物で、

空間は分かれていたい」

「住まいは必要最低限でいいけど、

ものづくりのテンションは上げたい」

「たまには語れる仲間もほしい」

 

家主さんが作り手に寄り添ってきたからこそ、

そんな声をひろって、生まれたこの場所。

tede。

 

1Fはアトリエタイプ。

2Fは住居タイプ。

住まいと制作活動が行える場として、

令和4年3月にリノベーションが完成。

この場をつくりあげてくださった、

家主さんも職人さんも

きっと素敵な手をしてる。

この場にかけた想いと時間、

それを肌で感じる。

とてもお心遣いが素敵。

 

1Fアトリエタイプは、

号室によるけれど、

ほとんどは

広すぎず、狭すぎず、

籠るにはもってこい。

煮詰まったら、

ラウンジや外のレンガタイル小道で

大きく息を吸えばいい。

このラウンジには、

個性ある椅子たちと作業机が並んでる。

あとはみんなで使えるキッチンとトイレ。

誰かとたまたま顔を合わせたら、

声をかけてもいんじゃない。

 

2F住居タイプへは、

甲板みたいな階段を上がる。

通路に掲げられた、

風でなびく白い布が帆に見える。

極めつけは船底天井。

どこか船旅をしてるように感じちゃう。

内土間と外土間。

部屋によって違くって、

この土間スペースも

作り手目線で使い勝手が良い。

シンプルに暮らしやすいワンルーム。

 

どちらかを借りても良いし、

どちらも借りたって良い。

tedeでの過ごし方は、

自分次第。

 

いつかの未来。

例えば、ここを後にするひとは

どんな風に思うのだろうか。

 

“本当に好きだった。”

“表現に自信をもてた。”

“驚くくらい楽しんだ。”

 

なんて笑って言いながら、

想いと場所が

次の作り手に渡ってゆくんだろうな。

 

「この手で、またどこかで。」

1階 アトリエタイプ

2階 住居タイプ

咲き誇れ。

いつも自転車で通う道。

今日はたまたま歩いてみた。

普段流れるスピードじゃないから

景色がいつもと違って見えた。

ほら、道ばたにタンポポ。

春の訪れを“急に”感じた。

 

すー、はぁ~。

ひさしぶりに大きく呼吸した気がする。

 

2019年4月、オープン。

この空間に思わず息がもれちゃうはず。

 

天井高々な吹き抜けリビング。

屋根の一部は天窓で、

室内なのに青空が見える。

木々をイメージした、4つの柱。

本物の植木もご用意して、緑の呼吸もシェア。

室内だけど、室内っぽくない。

うーん、中庭みたい。

杉無垢材のウッドデッキ式なキッチンスペースから、

土間のたたき仕上げで切り返し。

キッチンスペースは、

カーブを描いたアイランド型のテーブル。

こだわりの家電もそろえております。

土間部分には、露天風呂だってあるの。

いつ入るんだろう。

いつ入ってみようかな。

人目を盗んで入ってみたい。

こんなこと他では味わえない。

 

各部屋は、

桔梗、紅梅、桜、芍薬、水仙、椿、萩、藤。

とお花の名前。

8つの花がここで咲く。

それぞれ角部屋、隣に面する部屋はなし。

コーポラティブハウスみたいなつくりでおもしろい。

普通なら共用部から自室へ行くけど、

ここは外から帰ってきたら、各部屋へ直接行ける。

 

誰にも会いたくないときだってあるもん。

明日は晴れやかな気持ちで「おはよう。」って言いたいし。

コソっと戻って、ゆっくりするのも良いじゃない。

各部屋には、洗面台もついていて。

女性専用シェアハウスならではの

洗面渋滞はこれで無問題。

 

 

 

「女性」ってだけで、

不自由に感じてしまうことがある。

いつもなにかと闘っている。

 

女性らしくいたいわけじゃない。

「わたし」らしくいたいだけ。

 

すーっと呼吸が自然とできる。

ここで自由に生きていい。

 

 

ここで共に住まう8人へ。

咲き誇れ、

あなたらしく。

平面図

北山今昔30余年。

北山は、幼いころ、

母と一緒に

よく出かけた場所。

 

植物園を散策して、

おにぎりを食べて。

キノコ文庫からはじまり、

森を抜け、小川を渡り、

いくつかの花園をめぐると、

噴水が見えてくる。

北山通りが近づいてくる。

 

植物園のゲートを出て、

まちにくりだすとき、

とてもワクワクした。

通りの空気がもう楽しかった。

 

北山の建物たち。

濃い影を映すコンクリートの壁。

ひんやりとしたステンレスの手摺。

螺旋階段や奥への通路、

地下への階段は

どこへ繋がるのか。

冷たくて、無彩色な、

立体路地空間。

不思議なお城のような、

迷路のような、異国のような。

 

そうだ、そうだ、

そうだった。

久しぶりに体感した、

この、コンクリ立体路地。

階段を上がったり下がったり、

はざまにある、テラスのようなところ。

踊り場なのか、店先なのか。

こういう場所に

なぜかワクワクするのよね。

建築って面白い。

 

かつては、最先端だった北山建築たちも、

年を重ね、また違った魅力を持ちつつある。

まちも、変わりゆく。

昔話はそっと心にしまって、

これからの北山を。

これからの、Tree’sビルを。

 

海中のカーニバル。

 

ここは東山区梅宮町。

近くに白川が流れ、

枝垂れ柳がそよそよ風に揺られてる。

ランタンが浮かぶ古川町商店街もほど近く。

知恩院、八坂神社に円山公園。

レトロな風景、情緒あふれる町並みに陶酔。

 

白川沿いの石畳。

歩みを進めて一本入ると

思わずぴたと足がとまる。

あっと、目を奪われました。

波打つ外観に、波打つ気持ち。

ゆれる、ゆれる、ゆらいでる。

 

エントランスには、

光と色が楽しげに遊ぶ。

海中にさす光のように。

 

カラフルな色使いは、

海のいきものたちをイメージしてるのかな、

はたまたポップな潜水艦のようで、

丸い窓や丸いタイルが可愛くって。

あっちゃこっちゃに想像がふくらむ。

 

仕事帰りで疲れていても

玄関を入った瞬間、

ビビットな黄色が元気をくれる。

(個人的に黄色が好きなので、だいぶツボなお部屋です)

玄関横の収納は、

ハンガーパイプもついていて

長いコートも楽々しまえる。

階段のパイプはうまく使えば、

ひっかける収納をつけると

スペース活用になります。

 

メゾネットタイプの1LDK。

上のフロアは、リビングとキッチン。

下のフロアに、寝室と水回り。

 

それでは、階段を上がって。

リビングへどうぞ。

単なるコンクリート壁面のデザイナーズではありません。

外観から内装までトータルで調和がとれている。

海面に浮かんできたかのような

この黄色の波打ちがイイ。

波打つ黄色に、心が躍る。

 

キッチンも、ゆらぐ、ゆらぐ。

1口のIHコンロが付いてるけど、

お料理する方だったら、

もうひとつ置型コンロを用意してもいいかも。

スペースはしっかりあるので、大丈夫かと。

冷蔵庫置き場の裏手には、

ちょっとした食器棚も備え付け。

キッチンスペースへの入口には、

しゃらんとした

カラフルなのれんを付けるのなんてどうでしょう。

 

この部屋をもっとカラフルに飾りたい。

南向きだから、光も取り込める。

3つの電球とメインの照明でも遊んで。

ベランダから青空をのぞむと、

海面に出てきた魚のように、

ぷはっと思わず息をはきたくなる。

 

下のフロアは、

いたってシンプル。

寝室にぴったりの半地下には

お昼時になると太陽が差し込む。

気分屋さんの太陽のせいで、

ほんのり暗くなったり、

ぱぁっと明るくなったり。

お部屋はコロコロと表情を変えるから

いつまでたっても飽きずにいられる。

木漏れ日とかくれんぼ。

ドアを

開けては、閉め。

開けては、閉め。

木漏れ日の出現を待ち望む。

海中の魚のように、光と遊ぶ。

 

無彩色な日々が、ここでカラフルに。

暮らしに色が加わると、途端に世界は変わる。

 

木漏れ日の庭。

 

家主が不在となって数か月。

家も、庭も、

こんなに寂しい夏は初めてだろう。

 

家には、愛情たっぷり、

大切にされてきた証が

たくさん詰まっている。

 

可憐な照明や和室の材、

セキュリティや各種設備類、

電気スイッチの位置に至るまで。

それらは、

単なる住宅設備ではなく、

「こう暮らしたい」という思いの痕跡。

暮らしにこだわる人が

大切に住まいしてきた家は

きっと心地よい。

それを引き継げるのも、

「中古住宅」の魅力のひとつ。

 

立地は、比叡山のふもと、

洛北、岩倉。

山や川が近く、自然豊かでのどかな環境。

 

市内中心部へのアクセスも良く、

教育施設や公園などが充実しているので

子育てやご家族で暮らすにも良し。

また、リタイア後、

ゆったりのんびりと暮らしたい

という方にもおすすめです。

 

お庭には、

「春秋と香り」をテーマに

シダレザクラやモミジ、金木犀など

季節を彩る樹々が植えられています。

 

気持ち良い木漏れ日が射すお庭で

ガーデニングや趣味の時間を楽しんだり、

テラスで一服したり、

樹々の葉音に耳を傾けたり。

四季の巡りを楽しんでください。

 

岩倉の邸宅で、

穏やかに暮らす。

トンガリ読者の皆さまはもちろん、

少し上の世代の方や

隠居先をお探しの方にも、

ご紹介いただけますと幸いです。

一期一会の出会い。

良いご縁が結ばれますように。

ゆるく、繋がる。

 

シェアハウスというと、

入居者同士で

家族のように仲良くなるところもあれば、

ドライな距離感を保っているところもある。

どちらが良いとか悪いとかはありません。

今回ご紹介するシェアハウスは、

たぶん後者のタイプ。

 

場所は東山。

柳の木々が並ぶ白川がすぐ近くを流れ、

高台寺や八坂神社が近くにありと、

いかにも

“京都”って

感じがするエリアである。

 

そして建物も、

縁側が中庭をぐるりと囲い込む、

なんとも日本らしいもの。

お部屋は色んなタイプがあり、

3帖のエコノミーなサイズのもあれば、

10帖の和室+板間といったデラックス(笑)なのもある。

住んでいる人も様々。

学生がいれば社会人もいるし、

男性がいれば女性もいる。

職業や出身地も様々。

だけど全くのバラバラというわけではなく、

リビングにお土産やご飯のお裾分けがあったり、

住民同士はゆるく繋がっている。

そう、

まるでこの建物の縁側が、

お部屋をゆるく、繋ぐように。

B号室(21.04㎡)

E-1号室(6.00㎡)

F号室(11.40㎡)

平面図1F

平面図2F

雨降って地固まる。

 

今は雨が降っているようです。

分厚い雲が流れてゆく。

 

京都市左京区。

北白川東伊織町。

住宅地の中、路地奥にある。

もとは学生アパート。

そこからの転身。

アトリエ付きのシェアハウスへ、

令和2年春に、

晴れてリニューアルオープンした。

 

芸術系大学の学生さんであれば、

授業の課題や自主制作、

コンペ応募に、ポートフォリオ制作など。

大学を卒業して、アトリエを探されている方も是非。

ここなら、

つくることが日常となる。

ここでは、

衣、食、住、創。

 

共用スペースにアトリエと防音室。

アトリエはシンクもあるので、

画材はここで洗える。

防音室でなら音が出る作業も大丈夫。

(もちろん時間制限はありますが…)

柱が空間の仕切りとなって、

解放感があるのに、閉鎖的。

空間のギミックにはまり、

ここにいる間、自分は作品と向き合える。

作品との対話。

話ができなくなったら、

いったん手をとめたらいいさ。

ラウンジで一息しよ。

 

新しくなりつつも、

ところどころに昔の味が残ってる。

通路一番奥の窓であったり、

階段の踊り場であったり、

柱の傷跡、ピンあと、凹み。

見つけて思わず一撫で。

積み重ねてきた年月が、

今ここに。

水回りは男女別で分かれていて、

キッチンスペースも1Fと2Fそれぞれに。

2Fには広いラウンジもあって、

ここでもシェアメイトとの交流を深めて。

あの技法はどうやるの。

あの色は何色を混ぜてるの。

こんなのをつくりたいんだけど、

画材はなにがいいかな。

これを一緒にやってみない?

これからも一緒にやってみない?

創り手たちの交わりは、面白い。

可能性は無限大。

 

でも、

誰だって時にはくすぶってしまうことも。

私も今はそれかもしれない。

だって、手が動かない。

部屋を1階にしたのには理由があって、

それは、

実は1階の方が窓が大きいから。

腰掛けるのににちょうどいい高さにあって、

行き詰って、

何にも出来なくなったとき、

腰かけて壁にもたれて。

ただただぼーっと雲の流れを見てる。

 

あ、雨やんできた。

雲が多いなぁ。

流れがめちゃめちゃ早いなぁ。

雲のカタチの変化って面白いなぁ。

薄い雲間からみえる表現ってどうやろ。

あの部分の青色がいいな。

あとで黄色を少し足してみよ。

隣のあの子は、

まだ頑張ってるんかなぁ。

背中を仰け反り、危うく落ちそうになる。

 

ぼーっとしているようで、

そうでない。

絶対なにかに通じてる。

と自分に言い聞かせておこう。

 

水溜まりに映る空。

いつの間にやら

晴れていた。

 

 

…アトリエ、行こ。

平面図

105号室

208号室

 

 

暮らす楽しむ。

 

物件名は、

クラスタビル。

どんな意味だって?

深イイですよ~。

はい、いきます。

まず、暮らす楽しむ、を略したクラスタ。

一部、オーナーさんの社名も含まれています。

オーナーさんの好きな音楽、レゲエのラスタ。

人の群れや集団という意味のcluster(クラスター)。

当初は英語表記の案もあったけど、

英語にすると、その単語の意味に縛られてしまったりするから、

表記は、カタカナにした。

こんな様々な想いが込められた、

愛が詰まった物件名、なのです。

 

元織屋の社屋を賃貸住宅へとコンバージョン。

当時は改修工事中から数回にわたって、

トンガリプロジェクトとしても取り上げた物件だ。

コンセプトは、

ホテルのような、ゆるやかで、上質な住空間。

特筆すべきは、

共用部分の充実っぷり。

エントランス奥の、芝生のスペース。

緑があるのはやっぱりイイです。

黒いカーペット敷きの共用廊下。

階段すら、カッコイイ。

黒い壁、ほんと、カッコイイ。

ロビーに置かれた重厚なソファー。

ダンディな気分になれる(笑)

歴史を感じる書籍が本棚に並ぶ。

室内も見所満載。

床材は、栗の無垢フローリング。

触った感触が違う。

フェイクとは違う。

気持ちいいんだ。

木目もきれいで、落ち着いた色合いなんだ。

キッチンや洗面台などはシンプルだけど、

存在感のあるものをセレクト。

エッジがきいていて、

この空間をキリッと引き締める。

 

写真は完成内覧会の時のものも含んでいます。

こんな風な、木のあたたかみを感じられる家具がしっくりきて、

ここで過ごす時間が楽しくなること、請け合い。

コンセプトを具現化した、

ホテルのような、

気品あふれる空間になっている。

202号室