異世界の芸術家。

 

この物件の撮影に赴いたのは雨の日だった。

左京区は岩倉、叡山線の北側。

自然豊かで落ち着いた町並みを往くと、

不思議な佇まいの建物がふいと現れる。

異国風の置物と目が合…………わなかった。

彼女は少し高い場所から道路を眺めている。

 

イタリア語やスペイン語などのロマンス諸語にて

「Casa」は「家」、「Arte」は「芸術」という意味らしいから、

「Casa del Arte」とは「芸術の家」といったところだろうか。

 

部屋は半地下のようになっており、

入り口にはアンティークな風貌の南京錠かかっている。

楽しい。

究極のアナログ回帰。

 

入室してみて、とても驚いた。

ユニークもユニーク。

キッチンの真後ろにトイレとバスタブがある。

 

某 舞浜のテーマパークって

アトラクション待機列の場所でも

しっかり世界観を味わうことができると思う。

もはや待機列もアトラクションの一部と言えるほど、

しっかりと「別世界」を演出している。

 

――ソレを思い出した。

世界観がしっかりしている。

日常生活の隅の隅までアートにしてやろう、

という気合いさえ感じさせる部屋。

 

ガラス戸の向こうでは小雨が庭木を濡らす。

湿り気が香る中、

私は、異世界にトリップした気分になっていた。

 

 

御所の緑を愛でる。

建物を設計する時の

第一歩。

立地に合わせたプラン作り。

オーナーさんと設計士の先生が出会う前にも、

様々なプランがあったそうです。

同志社大学が近いから、

という理由で、

予定調和のような

学生マンション。

どうも、腑に落ちない。

他にないモノを作りたい。

ここでしかできないコトをやりたい。

そんなオーナーのオモイ。

どこで作ったって、

同じモノを作るなら、

設計士なんていらない。

オーナーさん、

自分がいなくなった時に、

この世に何を残すの?

お金?

違うでしょ。

って。

そんな設計士のオモイ。

その二つが重なり合い、生み出されたひとつの答え。

オープンハウスで設計士の先生と雑談させて頂いた時に、

何気なく交わしたコトバ。

そんなコトバに。

そんなオモイに。

正直、ぐっと来ました。

ナイショですよ。

世界各国、

日本全国探したって、

ココにしかない立地。

ココしか咲かない花。

最大限に生かしました。

オーナーさん、

設計会社さん、

施工会社さん、

現場の職人さん、

オープンハウスにご協力頂いた家具屋さん、

いろんな人のオモイと汗が結集されたカタチ。

初めは、

小さな種だった

このプロジェクトも

素敵な二輪の花を咲かせました。

様々な人が紡いだオモイ。

そんなオモイを胸に

御所の緑を

愛でようではありませんか。

あとは、素敵な花に

素敵な果実がなるのを

待つばかり。

そこで、生活する人達のまばゆいばかりの笑顔。

そんな果実を早く

味わいたいものです。

 

さわやかな風そよぐ。

最近ね、

ちょっとディープな物件も多かったから、

今回は一転。

心にそよぐ、さわやかな風のような、

かわいい物件をセレクト。

 

「プチ」リノベーション、

っていう表現がしっくりくるお部屋。

床をパインの無垢材、

キッチンはシンプルなものに変更。

お風呂やトイレはそのまま。

洗濯機だってベランダ置き。

で、

一番の魅力は、

壁一面に設置した可動棚。

本棚として使ってもいいし、

雑貨とか観葉植物とか、

好きなものをディスプレイしてもいい。

一部は、デスクとしても使えるように出幅もある。

そう、毎日の暮らしに、

ちょっとした楽しみを持って住んでもらいたい、

そんな想いから作ったお部屋です。

 

ねっ、さわやかでしょ。

肩ひじ張らずに、

しなやかに住める、

「プチリノベ」物件。

いいんじゃない。

1980’sヴィンテージ。

竣工から35年が経った今、

もしかしたら、

当時にも増して、

その価値が見い出されてきているのではないか、

とさえ思えてくる。

工業化され、

効率面ばかりが重視された建物とは、

一線を画す。

時代の流行には決して流されない、

確固たる意思、

もっと言えば、

自信、のようなものが感じられる。

 

そんな、風格ある物件。

パティオ、

スペイン語でいう中庭、があって、

ゆったりとした敷地。

階段とか廊下なんかもカックイイ。

室内は、

壁面はコンクリートブロック。

天井はコンクリート打ちっ放し。

これらの素材感が、

アクセントとなり、

空間をキリッと引き締める。

間取りも、ホント、良く考えられていて、

玄関扉を開けると、すぐにキッチンや洗濯機置場、

なんて、よくあるものじゃなくて、

ホールを通って居室に入り、

キッチンや浴室、トイレなんかの水廻りは、

奥まってある。

心遣い、が感じられます。

 

これぞまさに、1980’sベストヒッツ。

昭和世代が誇る、

ヴィンテージマンション。

古き良き時代のフレーバーに、

紡いできた歴史も積み重ねて、

円熟味を増した、

とってもシブイ味、

になっております。

202

マンハッタン・ファンタジー。

デザイナーさん曰く、

「1950年代のニューヨークの建物を改装し、

SOHO仕様にしたところを再現した」

エントランスの深い緑色の壁には、

ヘップバーンなどハリウッドスターのポスターが出迎え、

BGMには心地よいジャズが流れる。

そう、

ここはニューヨーク。

摩天楼が立ち並ぶ、マンハッタン。

を、イメージして作られている。

 

部屋に入った第1印象。

天井が高い。

メゾネットの上階には大きな吹き抜けを採用。

その高さは、なんと、

4m60cm。

やったぜ。

ほんと、気持ちいい。

天井が高いって、

ほんと、うれしい。

背の高い観葉植物なんかを置いても良さそう。

レッドカーペットの階段を上がれば、

ガラス張りの浴室が。

セレブな気分になる(笑)

天井にはシーリングファンがまわり、

リゾートに来たかのような気分にもなる。

 

使い勝手が良いものもたくさん。

カウンター付きのキッチン。

専用のトランクルーム。

隣室との壁はRC180mmで、音対策もバッチリ。

(楽器演奏も相談して下さい)

駐輪場はオートロックの中にある。

などなど、

デザインだけじゃなくて、

居住性についても、

しっかりと考えられている。

 

締めくくりは、

家主さんからいただいたリーフレットのキャッチコピーで。

「楽しくなければマンションじゃない」

イェス。

「気分は、ほとんどニューヨーカー」

イェス。

光と影の美しさ。

 

玄関扉が、そっと光を切る。

木材の作る影は心地が良い。

明瞭なシルエットも、

穏やかな濃淡も。

 

優しい影。陰翳の美――

谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を思う。

なんて。

 

かと言って、ただ影があるだけではないのが

この家の面白いところ。

陽光が降り注ぐテラス。

鮮やかなタイルに彩られた台所。

光をいっぱいに集める窓。

影が美しければ、光も美しい。

 

打ちっぱなしコンクリートに、

伝統的な美意識が不思議と調和する家。

ときめきで飾りつけ。

 

今回ご紹介するのは

手づくり作家さんのためのワーキングスペース。

ものづくりのまち、西陣で

リボンメーカーさんが運営されています。

 

契約者は、フォトスタジオとWiFiが無料で使えるほか、

リボン専門店でのお買い物が特別価格になるという、

なんとも嬉しい特典つき。

 

作家さんや、手づくりが好きな人が集まる空間。

ときめきが詰まっています。

ワークショップもあるので、是非いちど覗いてみてください。

 

人と人を結ぶ、と言いますが、

可憐で、きらびやかで、華やかで、

可愛らしいリボンで結んでみたら、もっと素敵でしょう。


初回3ヶ月間賃料半額キャンペーン中
(※契約開始後3ヶ月未満で解約される場合は、キャンペーン賃料3ヶ月分と正規賃料3ヶ月分との差額分を違約金としてお支払いいただきます。)

コーヒーを相棒に。

 

新旧様々なお店がならぶ

「堀川商店街」を北に抜けると

2021年にオープンした複合施設

「堀川新文化ビルヂング」が見えてきます。

 

1階はオシャレな雰囲気のカフェと本屋さん。

その2階にレンタルオフィスがあります。

現在、そのうちの一人用ブースが入居者募集中。

オフィス入居者はなんと、

1階カフェのコーヒーが無料だそうです。

本屋さんとカフェが同じビルにあって、

しかもコーヒー無料って

めっちゃ良いですね!

 

オフィスで煮詰まったら、

カフェで気分転換できるし、

気になる本はすぐにチェックできる。

ふと見つけた本が

何かのきっかけになるかも。

併設のギャラリーも良い刺激になりそう。

外に出れば、堀川の小川もすぐそこ。

うーん、良いなぁ。

 

法人登記可能ですし、

共用の会議ブースもあります。

ギャラリーを借りることもできます。

ものづくりの精神が根付く

この西陣の地で、

スタートを切りませんか!

 

堀川新文化ビルジングHPより

堀川新文化ビルヂングHPより

特別な季節。

.

例年よりだいぶん早かった今年の桜。

「桜がきれいな家だから」ときいて

雨と開花状況にハラハラしながら

急いで撮影に赴いた3月下旬。

 

私の心配をよそに、

満・満・満開!

の桜が迎えてくれました。

春爛漫、お庭も輝いて、

コケや下草の茂みには

小さな芽やお花がたくさん。

街から少し奥まった

見晴らしのよい高台で、

空気も爽やかな気がする。

玄関、縁側、

キッチンの小窓・・・

おうちのあちこちには、

うららかな光。

 

イエーイ!春だぜ!

 

なんて、テンションが

上がりまくったあの日から、

早1ヶ月。

あぁ、なんて贅沢だったんだろう。

新緑、夏の青葉、紅葉、落葉。

これからだって

どんどん変化していくけれど、

やっぱり花盛りの桜は特別なもの。

縁側、寝室の窓、バスルームの窓、

あふれんばかりに、満ちていた桜。

まるで雲海のようだった2Fからの眺め。

ほわほわと淡く色づいた春の山。

ああ、全部、また来年。

 

門や玄関、床の間など、

おうちの各所に添えられている花々は

撮影用のものではありません。

今も、日々お掃除に来られています。

家に風を通して、庭に水を撒いて。

丁寧に丁寧に、大切に、

住まわれてきたお家です。