身も心も軽やかに。

 

銭湯ってなんでこんなに

気持ち良いんだろ。

羽が生えたように、

体が軽くなる。

 

さっぱりとした体で

颯爽と繰り出すのは、

新大宮商店街。

 

お惣菜を買って帰ろうかな。

魚屋さんや鶏肉屋さん、

お豆腐屋さん、

それぞれの手作りおかず。

お店に行っても良い。

中華?お蕎麦?今日は何の気分かな。

八百屋さんにも寄って、

それから、明日のパンも調達しなきゃ。

 

そんな商店街ライフ。

つっかけひっかけて、

ふらりふらり。

下町の庶民風で

なんだか楽しい。

 

銭湯や個人商店も多いし、

職人さんが住んでいたような

織屋建の町家や、

小さな借家も残っている。

 

この家も、そのひとつ。

最新のマンションみたいな

便利さはないけれど、

風が抜ける2階で大の字になったり、

玄関前の「井戸端」的な場所で、

お隣さんとたわいのない話をしたり。

そんな暮らしの楽しさがある。

 

最近は日が長いから、

早く帰れたら

明るいうちに銭湯へ。

なんて、楽しみもある。

いやはや、下町暮らし、豊かだね。

 

咲き誇れ。

 

いつも自転車で通う道。

今日はたまたま歩いてみた。

普段流れるスピードじゃないから

景色がいつもと違って見えた。

ほら、道ばたにタンポポ。

春の訪れを“急に”感じた。

 

すー、はぁ~。

ひさしぶりに大きく呼吸した気がする。

 

2019年4月、オープン。

この空間に思わず息がもれちゃうはず。

 

天井高々な吹き抜けリビング。

屋根の一部は天窓で、

室内なのに青空が見える。

木々をイメージした、4つの柱。

本物の植木もご用意して、緑の呼吸もシェア。

室内だけど、室内っぽくない。

うーん、中庭みたい。

杉無垢材のウッドデッキ式なキッチンスペースから、

土間のたたき仕上げで切り返し。

キッチンスペースは、

カーブを描いたアイランド型のテーブル。

こだわりの家電もそろえております。

土間部分には、露天風呂だってあるの。

いつ入るんだろう。

いつ入ってみようかな。

人目を盗んで入ってみたい。

こんなこと他では味わえない。

 

各部屋は、

桔梗、紅梅、桜、芍薬、

水仙、椿、萩、藤。

とお花の名前。

8つの花がここで咲く。

それぞれ角部屋、隣に面する部屋はなし。

コーポラティブハウスみたいなつくりでおもしろい。

普通なら共用部から自室へ行くけど、

ここは外から帰ってきたら、各部屋へ直接行ける。

 

誰にも会いたくないときだってあるもん。

明日は晴れやかな気持ちで「おはよう。」って言いたいし。

コソっと戻って、ゆっくりするのも良いじゃない。

各部屋には、洗面台もついていて。

女性専用シェアハウスならではの

洗面渋滞はこれで無問題。

 

「女性」ってだけで、

不自由に感じてしまうことがある。

いつもなにかと闘っている。

 

女性らしくいたいわけじゃない。

「わたし」らしくいたいだけ。

 

すーっと呼吸が自然とできる。

ここで自由に生きていい。

 

ここで共に住まう8人へ。

咲き誇れ、

あなたらしく。

平面図

暮らす楽しむ。

 

物件名は、

クラスタビル。

どんな意味だって?

深イイですよ~。

はい、いきます。

まず、暮らす楽しむ、を略したクラスタ。

一部、オーナーさんの社名も含まれています。

オーナーさんの好きな音楽、レゲエのラスタ。

人の群れや集団という意味のcluster(クラスター)。

当初は英語表記の案もあったけど、

英語にすると、その単語の意味に縛られてしまったりするから、

表記は、カタカナにした。

こんな様々な想いが込められた、

愛が詰まった物件名、なのです。

 

元織屋の社屋を賃貸住宅へとコンバージョン。

当時は改修工事中から数回にわたって、

トンガリプロジェクトとしても取り上げた物件だ。

コンセプトは、

ホテルのような、ゆるやかで、上質な住空間。

特筆すべきは、

共用部分の充実っぷり。

エントランス奥の、芝生のスペース。

緑があるのはやっぱりイイです。

黒いカーペット敷きの共用廊下。

階段すら、カッコイイ。

黒い壁、ほんと、カッコイイ。

ロビーに置かれた重厚なソファー。

ダンディな気分になれる(笑)

歴史を感じる書籍が本棚に並ぶ。

室内も見所満載。

床材は、栗の無垢フローリング。

触った感触が違う。

フェイクとは違う。

気持ちいいんだ。

木目もきれいで、落ち着いた色合いなんだ。

キッチンや洗面台などはシンプルだけど、

存在感のあるものをセレクト。

エッジがきいていて、

この空間をキリッと引き締める。

 

写真は完成内覧会の時のものも含んでいます。

こんな風な、木のあたたかみを感じられる家具がしっくりきて、

ここで過ごす時間が楽しくなること、請け合い。

コンセプトを具現化した、

ホテルのような、

気品あふれる空間になっている。

僕がほっとする場所。

「アザレアコーポ」に

引っ越して初めての日曜日。

 

荷解きの続きをしよう。

とはいっても、

大した量の荷物は持ってこなかったから、

あっという間に終わってしまいそうだ。

終わったら何しよう?

 

この辺りは本当に緑が豊か。

通勤に便利と思って地下鉄沿線を選んだけど、

まわりの建物が低いから山がよく見える。

玄関を出ると比叡山、

すぐ裏には、あの五山の送り火の「法」の文字。

空もとても広い。

高野川もすぐ近くに流れている。

 

川といえば、

家の周りには水路がたくさんある。

水路はたゆたうと、

光をきらきら反射させながら流れていく。

この水はどこに向かうのだろう。

 

自然が多いこの辺りは

なんだか、京都らしくない

のんびりとした空気が流れている。

この家もそう。

廊下とか階段とかすごくゆったりしている。

この懐の広い雰囲気が、

僕はとても好きだ。

 

そうだ、

明日は朝から

あたりを歩いてみようかな。

光を浴びて。

風を感じて。

スマホばかり見て丸まった体を

伸ばして、深呼吸して。

 

それから、朝ごはんを食べて、

荷解きの続きをしよう。

うん、そうしよう。

106号室

異世界の芸術家。

 

この物件の撮影に赴いたのは雨の日だった。

左京区は岩倉、叡山線の北側。

自然豊かで落ち着いた町並みを往くと、

不思議な佇まいの建物がふいと現れる。

異国風の置物と目が合…………わなかった。

彼女は少し高い場所から道路を眺めている。

 

イタリア語やスペイン語などのロマンス諸語にて

「Casa」は「家」、「Arte」は「芸術」という意味らしいから、

「Casa del Arte」とは「芸術の家」といったところだろうか。

 

部屋は半地下のようになっており、

入り口にはアンティークな風貌の南京錠かかっている。

楽しい。

究極のアナログ回帰。

 

入室してみて、とても驚いた。

ユニークもユニーク。

キッチンの真後ろにトイレとバスタブがある。

 

某 舞浜のテーマパークって

アトラクション待機列の場所でも

しっかり世界観を味わうことができると思う。

もはや待機列もアトラクションの一部と言えるほど、

しっかりと「別世界」を演出している。

 

――ソレを思い出した。

世界観がしっかりしている。

日常生活の隅の隅までアートにしてやろう、

という気合いさえ感じさせる部屋。

 

ガラス戸の向こうでは小雨が庭木を濡らす。

湿り気が香る中、

私は、異世界にトリップした気分になっていた。

 

 

御所の緑を愛でる。

建物を設計する時の

第一歩。

立地に合わせたプラン作り。

オーナーさんと設計士の先生が出会う前にも、

様々なプランがあったそうです。

同志社大学が近いから、

という理由で、

予定調和のような

学生マンション。

どうも、腑に落ちない。

他にないモノを作りたい。

ここでしかできないコトをやりたい。

そんなオーナーのオモイ。

どこで作ったって、

同じモノを作るなら、

設計士なんていらない。

オーナーさん、

自分がいなくなった時に、

この世に何を残すの?

お金?

違うでしょ。

って。

そんな設計士のオモイ。

その二つが重なり合い、生み出されたひとつの答え。

オープンハウスで設計士の先生と雑談させて頂いた時に、

何気なく交わしたコトバ。

そんなコトバに。

そんなオモイに。

正直、ぐっと来ました。

ナイショですよ。

世界各国、

日本全国探したって、

ココにしかない立地。

ココしか咲かない花。

最大限に生かしました。

オーナーさん、

設計会社さん、

施工会社さん、

現場の職人さん、

オープンハウスにご協力頂いた家具屋さん、

いろんな人のオモイと汗が結集されたカタチ。

初めは、

小さな種だった

このプロジェクトも

素敵な二輪の花を咲かせました。

様々な人が紡いだオモイ。

そんなオモイを胸に

御所の緑を

愛でようではありませんか。

あとは、素敵な花に

素敵な果実がなるのを

待つばかり。

そこで、生活する人達のまばゆいばかりの笑顔。

そんな果実を早く

味わいたいものです。

 

さわやかな風そよぐ。

最近ね、

ちょっとディープな物件も多かったから、

今回は一転。

心にそよぐ、さわやかな風のような、

かわいい物件をセレクト。

 

「プチ」リノベーション、

っていう表現がしっくりくるお部屋。

床をパインの無垢材、

キッチンはシンプルなものに変更。

お風呂やトイレはそのまま。

洗濯機だってベランダ置き。

で、

一番の魅力は、

壁一面に設置した可動棚。

本棚として使ってもいいし、

雑貨とか観葉植物とか、

好きなものをディスプレイしてもいい。

一部は、デスクとしても使えるように出幅もある。

そう、毎日の暮らしに、

ちょっとした楽しみを持って住んでもらいたい、

そんな想いから作ったお部屋です。

 

ねっ、さわやかでしょ。

肩ひじ張らずに、

しなやかに住める、

「プチリノベ」物件。

いいんじゃない。

1980’sヴィンテージ。

竣工から35年が経った今、

もしかしたら、

当時にも増して、

その価値が見い出されてきているのではないか、

とさえ思えてくる。

工業化され、

効率面ばかりが重視された建物とは、

一線を画す。

時代の流行には決して流されない、

確固たる意思、

もっと言えば、

自信、のようなものが感じられる。

 

そんな、風格ある物件。

パティオ、

スペイン語でいう中庭、があって、

ゆったりとした敷地。

階段とか廊下なんかもカックイイ。

室内は、

壁面はコンクリートブロック。

天井はコンクリート打ちっ放し。

これらの素材感が、

アクセントとなり、

空間をキリッと引き締める。

間取りも、ホント、良く考えられていて、

玄関扉を開けると、すぐにキッチンや洗濯機置場、

なんて、よくあるものじゃなくて、

ホールを通って居室に入り、

キッチンや浴室、トイレなんかの水廻りは、

奥まってある。

心遣い、が感じられます。

 

これぞまさに、1980’sベストヒッツ。

昭和世代が誇る、

ヴィンテージマンション。

古き良き時代のフレーバーに、

紡いできた歴史も積み重ねて、

円熟味を増した、

とってもシブイ味、

になっております。

202

マンハッタン・ファンタジー。

デザイナーさん曰く、

「1950年代のニューヨークの建物を改装し、

SOHO仕様にしたところを再現した」

エントランスの深い緑色の壁には、

ヘップバーンなどハリウッドスターのポスターが出迎え、

BGMには心地よいジャズが流れる。

そう、

ここはニューヨーク。

摩天楼が立ち並ぶ、マンハッタン。

を、イメージして作られている。

 

部屋に入った第1印象。

天井が高い。

メゾネットの上階には大きな吹き抜けを採用。

その高さは、なんと、

4m60cm。

やったぜ。

ほんと、気持ちいい。

天井が高いって、

ほんと、うれしい。

背の高い観葉植物なんかを置いても良さそう。

レッドカーペットの階段を上がれば、

ガラス張りの浴室が。

セレブな気分になる(笑)

天井にはシーリングファンがまわり、

リゾートに来たかのような気分にもなる。

 

使い勝手が良いものもたくさん。

カウンター付きのキッチン。

専用のトランクルーム。

隣室との壁はRC180mmで、音対策もバッチリ。

(楽器演奏も相談して下さい)

駐輪場はオートロックの中にある。

などなど、

デザインだけじゃなくて、

居住性についても、

しっかりと考えられている。

 

締めくくりは、

家主さんからいただいたリーフレットのキャッチコピーで。

「楽しくなければマンションじゃない」

イェス。

「気分は、ほとんどニューヨーカー」

イェス。