もう10年ほど前のことになります。
大学進学のため、故郷・宮城から京都へ引っ越しました。
両親の手を借りることもなく、夜行バスで11時間。
京都駅に到着し、地下鉄に乗り換えて、大きな荷物を抱えたまま目的の駅へ向かいました。
東北と比べると、随分と暑く感じた日でした。
ぜいぜいと息を切らしながら地上に上がり、1番出口を出たその瞬間。
目の前には、まぶしいほどの青空と、菜の花畑が広がっていたんです。
地下のひんやりとした影から一転、青空の下で風に揺れる黄色の花々。
あの瞬間のまぶしさと安心感を、今でもよく覚えています。
ああ、この街に来てよかった。
そう、自然と思いました。
離郷、見知らぬ土地、なじみのない言葉や文化、はじめての一人暮らし。
寂しさと不安と期待が入り混じっていた胸の内が、ふっとほどけたあの日。
そして今、4月上旬。
新たな暮らしを始めた方も多いことでしょう。
皆さんにも「ほっ」とできる景色との出会いがありますように。
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