新築当時は、
いわゆる風呂無しアパートだった。
それは時代が求めたニーズ。
しかし、時は過ぎ、
その役割を全うした今、
リノベーションによって、
アトリエやオフィスとして、
アーティストやクリエーターの活躍の場として、
歩み続ける道を選択。
新たな時代が求める姿へ、
生まれ変わった。
今回の企画をされた方、設計者、
そして、それを形にする大工さんたちの想いを綴らせていただくと、
詩的(私的)研究所として、お寺のような場所を作りたくなった。
効率や合理性追求への疑問、
人の豊かさや創造性が求められる時代に、
それらの種や根を育てる箱として、
この物件を作る、と。
時代を超えて、創造性が絶えず生まれる畑として、
存在し続けて欲しいと願う、と。
素晴らしいと思います。
そして、きっと、
この想いは未来にわたって、
現実のものとなっていくのではないか、
と思います。
間違いない、でしょ。
こんな想いで作られた物件。
素敵じゃない訳ない。
それでは。
広さによって選べる10の個室と、
共用の打合室、シャワー室、トイレを完備。
角部屋は2面に窓があり、
いっぱいの光と、風を取り込む。
1階の床は、土間仕上げ。
外部はぐるりとウッドデッキが囲み、
各部屋の境界には稼働できる柵を設置。
大きな絵画や道具などの搬入の際には、
ここから可能だ。
さすがの気遣い。
2階の床は、無垢フローリング。
高い天井には、
大きな梁がその姿を現し、
土壁とともに、
空間のアクセントとなっている。
こんな、
とっても、素敵な空間です。
とっても、気持ちの良い空間です。
歩んできた道程は、
建物の記憶の中で、これからも生き続ける。
様々な想いをのせて、
新たな入居者とともに、
まだ見ぬ未来への道を、
歩み始める。

