京都は、祇園や嵐山だけじゃない。|紫野に“新町家”のお宿が誕生①

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観光都市、京都。

 

“人波をかきわけて、有名スポットで写真を撮る”

そんな旅も悪くないけれど、

 

もっと、のんびり、まったり。

地元の営みを感じながら、

“暮らすように”京都を楽しんでみたい。

 

そんな人にうってつけの地域が

紫野」(むらさきの)。

 

京都市の北のほうにある町で、

京都駅から、バス1本で来られる。

 

紫野界隈

 

“紫野”っていう、名前がいいよね。

 

昔、位の高い人々が身に着けた高貴な色「紫」。

その染料になる紫草(ムラサキ)を育てる

天皇ゆかりの畑がこのあたりにあって、

その色が空の雲にうつり、雲まで紫に見えたことから「紫野」——

という地名の由来らしい。あら素敵。

※諸説あり。でも筆者はこれが好き。

 

このあたり、こぢんまりした商店が多くて、

生活に必要なものが、キュッと町の中に収まっている。

地元民も御用達の「新大宮商店街」。

実は、京都市で一番長い商店街だとか。

八百屋さん、お肉屋さん、電気屋さん。

コーヒー屋さんに、クリーニング屋さん。

学校、図書館、医院、そして銭湯。

(銭湯は、めっちゃ多い!)

商店街の中にも銭湯。

 

そして、そんな日常生活の合間合間に、

古の京都がそのまま残ってるのが面白い。

 

近所を散歩してたら、

突然、紫式部と小野篁のお墓があったりする。

紫式部と小野篁の墓

 

そもそも、そこらへんに普通にあるお店が、

何百年も営みを続けてきた老舗だったりするのが、

この地域。

 

「あ、これが昔ながらの“京都の日常”なんだな。」

って、するっと体感できてしまうのだ。

 

“わざわざ見に行く京都”じゃなくて、

“生活の空気を自然に感じられる京都”って感じ。

 

紫野は、日常の景色のすぐ隣に、

ぶ厚い京都の歴史や文化の“かたまり”みたいな場所が、

普通に並んでいるのである。

 

たとえば、大徳寺

 

茶道や禅の文化にも深く関わってきた、

京都を代表する禅寺のひとつ。

 

その歴史は、鎌倉時代末期へとさかのぼる。

千利休をはじめ、数々の茶人ともゆかりが深く、

“禅”と“茶の湯”の美意識を今に伝える場所でもある。

 

広い境内にはいくつもの塔頭があり、

枯山水のお庭も見どころのひとつ。

観光地としての華やかさとは少し違う、

静かで、渋くて、奥深い京都を感じる。

 

大徳寺通を歩くと、チラッと見える「金毛閣」。

実は、重要文化財に指定されている、大徳寺の山門だ。

チラ見えする「金毛閣」。つっかけで行けるような近所に、重要文化財があるのがいい。

 

大徳寺だけじゃない。

少し歩けば、今宮神社と名物のあぶり餅

船岡山には、織田信長を祀る建勲神社

(刀剣ゆかりのスポットとして訪れる方も多いらしい)

 

茶の湯、禅、信長、刀剣、門前菓子、商店街、銭湯。

情報量が多い。

京都・紫野には、

泊まって、歩いて、じっくり味わいたい京都がある。

 

大徳寺の外壁沿い

 

さて、そんな紫野に、

“新町家”のお宿 が誕生します。

 

ホテルではなく、まるごと一棟を貸し切って過ごせる

お家スタイルのお宿。

 

昔ながらの町家に受け継がれてきた

瓦屋根や、心地よい光と風の通り道、奥行きのある間取り。

そんな京都らしい住まいの知恵を大切にしながら、

現代の暮らしに合う快適さを備えて、新しく建てられる建築物だ。

 

まさに、京都の空気を感じながら、

暮らすように過ごせる拠点。

 

プロデュースは「大徳寺一久」さん。

 

大徳寺の料理方を500年以上にわたって担ってきた、

紫野の老舗だ。

精進料理をはじめ、「大徳寺納豆」や「大徳寺麩」も有名。

大徳寺一久の店構え。見よ、この老舗の風格。

作務衣姿でお庭に水を撒く、大徳寺一久のご主人。渋い背中!(この後、ご挨拶しました。)

 

大徳寺の門前で、

長く食文化を支えてきた一久さんが手がけるお宿。

紫野の、そして京都の文化に、

ぐっと入り込める旅ができそうだ。

 

お宿の場所は「大徳寺」と「大徳寺一久」から

徒歩すぐの場所。

大徳寺前交差点。やじるし左から、大徳寺、大徳寺一久、今回建つお宿。歩いてすぐ行けるのが嬉しい。

お宿を出てすぐに、京都市バス「大徳寺前」停留所がある。

 

大徳寺を歩いて、

今宮神社であぶり餅を食べて、

夜は近くの銭湯へ。

肩ひじ張らずに普段着で。

 

お宿に帰ったら、

ゆったりと疲れを癒す。

 

朝は商店街でパンを買うのもいいし、

早朝からやってる朝食屋さんへ行くのもいい。

朝食のあと、腹ごなしに船岡山まで足をのばして、

建勲神社をぐるっと散歩して宿に帰る。

 

そんなふうに、

観光スポットをめぐる京都ではなく、

町の空気ごと味わう京都

 

紫野の空気はきっと、

“のんびり暮らすように旅したい”

そんな気持ちにこたえてくれるはず。

 

次回は、

このお宿が建っていく様子をご紹介。

地鎮祭から建築現場、上棟祭、

“新町家”のお宿ができるまで。

どうぞお楽しみに。

建築中のお宿。

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