竣工から35年が経った今、
もしかしたら、
当時にも増して、
その価値が見い出されてきているのではないか、
とさえ思えてくる。
工業化され、
効率面ばかりが重視された建物とは、
一線を画す。
時代の流行には決して流されない、
確固たる意思、
もっと言えば、
自信、のようなものが感じられる。
そんな、風格ある物件。
パティオ、
スペイン語でいう中庭、があって、
ゆったりとした敷地。
階段とか廊下なんかもカックイイ。
室内は、
壁面はコンクリートブロック。
天井はコンクリート打ちっ放し。
これらの素材感が、
アクセントとなり、
空間をキリッと引き締める。
間取りも、ホント、良く考えられていて、
玄関扉を開けると、すぐにキッチンや洗濯機置場、
なんて、よくあるものじゃなくて、
ホールを通って居室に入り、
キッチンや浴室、トイレなんかの水廻りは、
奥まってある。
心遣い、が感じられます。
これぞまさに、1980’sベストヒッツ。
昭和世代が誇る、
ヴィンテージマンション。
古き良き時代のフレーバーに、
紡いできた歴史も積み重ねて、
円熟味を増した、
とってもシブイ味、
になっております。